勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の世界史科講師の鵜飼恵太先生に答えてもらった。(構成・平野さゆみ)

Q. 授業に取り組む時に、どんなことを意識すればいいですか?

 

A. 「なぜこうなったのか」「次はどうなるのか」を考えながら授業を聞くと、理解が深まる。

歴史の勉強=暗記と思われがちですが、実は覚えることより大切なのが、「考えること」です。出来事の内容やその人物が何をしたかをどれほど覚えても、「なぜその出来事が起きたのか」「なぜその人物はこんな行動をとったのか」という「原因」と、「それによってどうなったのか」という「結果や影響」を考えなければ、歴史の流れがつながらないからです。

出来事の前後を、常に考えましょう。また、低学年のうちは受験まで時間があるので、「この次はどうなるのだろう」と先を予想しながら授業を受けてみるとよいでしょう。歴史上の人物を自分と置き換えて、「自分ならどうするか」と考えてみるのもお薦めです。例えば、この戦争に勝ったら、自分だったら相手国に何を要求するだろうか、といったように。このように授業に取り組んでいくと、理解がより深まるはずです。

 
鵜飼恵太先生(駿台予備学校 世界史科講師)
うかい・けいた 歴史上の人物になりきる講義が「つながりがわかる」と好評。駿台では、東大・一橋大の実戦模試の作問や青本(過去問集)の執筆も担当。著書に『大学入試ストーリーでわかる世界史』(KADOKAWA)