勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の古文科講師の上野一孝先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q.古文の単語はどの程度覚えれば十分ですか? 覚えるコツは?

 

A.300語が目安。文章を読みながら覚えよう。

単語の数は300語程度が一つの目安になる。勉強法としては、一つの文章を読むごとに、その中で重要な単語を5つ選び、意味と用法を理解することを心掛けよう。それを繰り返してゆくことが力になる。

どの単語が重要なのかを見極めるには、電子辞書ではなく紙の古語辞典を使うのがおすすめだ。紙の辞書なら重要な単語ほど文字が大きくなっていたり、印がついていたりするので、覚えるべき単語が一目で分かる。複数ある意味の中から文脈に沿って正しい解釈ができるように、例文などにもしっかり目を通してほしい。

この方法で学習を続けると、高校3年間で100題の文章を読めば500語を学べることになり、忘れてしまうものがあったとしても、300語は無理なく習得できるはず。

 

上野一孝先生(駿台予備学校 古文科講師)
うえの・いっこう 東京大学文学部国文科卒業。模試や教材の企画・執筆も担当している。俳人としても活動し、句集に『萬里』『李白』『迅速』など。