大学入試センターは1月20日、2023年度大学入学共通テストの大半の受験者の採点を終え、各科目の平均点の集計を発表した。理科②のうち物理と生物で23.65点差がついており、化学も含めて得点調整を実施する。生物の平均点は過去最低となる見通し。

生物、化学の点数を上げる調整

47万1150人の採点結果に基づく平均点集計によると、理科②の平均点は、物理が63.39点、生物が39.74点。センターでは、理科②などで科目間の点差が難易度によって20点以上になったときに得点調整をすると決めている。このため、生物と化学(平均48.56点)の点数を上げる調整をすることにした。地学は、受験者が1万人未満のため、規定により調整しない。

大学入試センターは、ウェブサイトに得点換算表を掲載した。それによると、たとえば生物の素点がほぼ平均点にあたる39点だった場合50点に調整される。化学の素点が48点だった場合、55点に調整される。物理の点数は素点のままとなる。

得点調整は2年ぶり5回目

得点調整は、センター試験や、その前の共通一次試験を含めて5回目となる。共通テストとしては、2021年の実施初年度の理科②、公民に続く調整となった。

国語の平均点は105.74点、英語リーディングは53.82点、英語リスニングは62.35点、数学ⅠAは55.65点、数学ⅡBは61.48点だった。数学ⅠAは過去最低だった昨年から、17点強上がった。

生物のほか、世界史A、政治・経済、物理基礎も過去最低の平均点になりそうだ。