大学入学共通テストが終わり、いよいよ受験はこれからが本番! 今回は共通テスト受験後に出願大学を決定する際の注意点と国公立二次対策について、河合塾教育研究開発本部の近藤治さんに聞きました。

進学したい大学に的を絞り集中対策

最近の受験生の傾向としては、併願する受験校の数が減少していることが挙げられます。これは、少子化が進み、大学受験が合格しやすくなっているという事実が、受験生全体に浸透してきているからだと推測しています。そういった点も踏まえますと、やたら多くの大学を受験して、2つ3つの合格を勝ち取るというよりは、自分の進学したい大学に的を絞って、その大学に集中した対策をおこなうことが大切です。

進学したい大学に的を絞れるように自分を見つめて

一昔前のように、1週間連続で多くの大学を受験するのは、明らかにその時のパフォーマンスが落ちてしまいます。最近は大学もさまざまな日程を用意していますので、受験日程をしっかり見定めながら、自分の志望する大学を狙い撃ちする作戦を、立てるようにしましょう。

作戦練って自分の軸を作ろう

共通テスト後は、最後の追い込みも大切ですが、まずは自分の体調をしっかり整え、万全の状態で志望大学の受験日当日を迎えることに集中しましょう。

前述のように、むやみに多くの大学を受験するのはおすすめしませんが、自分が進学したい大学の学部で、午前午後と2回試験があるような場合はチャレンジする価値はあると思います。大切なのは自分が行きたい大学はどこなのか、その周辺にある大学はどういった学校なのかよく作戦を考えて軸を作り、受験期間中、その軸からブレないようにすることです。

国公立二次は「6~7割」目指す対策を

国公立大学の二次試験はとにかく書くことができないと受かりません。そういった中で、覚えておきたいのは100点満点を取る必要はないということです。

6割〜7割が合格ラインになりますので、このラインを突破するためには、どういった教科でどう点数を取れば良いかをしっかりと考えていくことが重要です。自分が苦手な分野や勉強が遅れている分野があるならば、そういった部分をなるべくなくしていくようにしましょう。

きれいな字で解答するよう普段から心がけよう

先ほど述べたように解答を書くことが多くなりますが、きれいな字で解答することも大切だと思います。採点者も人間ですので、判別しづらい読みづらい文字で減点対象になってしまう可能性もあります。その1点で合否が変わってくることもありますので、細かい部分ですが、きれいな読みやすい文字で解答することを普段から心がけておきましょう。

 
近藤治さん
 
 
学校法人河合塾教育研究開発本部主席研究員。河合塾入塾後、教育情報分析部門で大学入試動向分析や進学情報誌の編集に携わる。教育情報部部長、中部本部長などを経て、2021年4月から現職。マスメディアへの情報発信、生徒、保護者、高校教員対象の講演を多数実施。
 
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