高校2年生男子・shotaroさんは、「ディズニープリンセス」の手作り衣装を作るのが趣味。ツイッターやインスタグラムに自作衣装を着た写真を投稿している。ディズニープリンセス愛が込められた服たちをどうやって生み出したのかを聞いた。(文・椎木里咲、写真・本人提供)

中2から衣装づくり

衣装を作り始めたきっかけは、東京ディズニーリゾートでハロウィンイベントが行われた際に、SNSでキャラクターに扮した仮装をしている人たちを見かけたこと。

型紙を作る前に、ドレスのイラストを描く

小学生のころから服飾系の仕事に興味を持っていたこともあいまって、「自分もやりたい」と感じた。中学2年生のときから衣装を作り始め、これまでの制作総数は14着にのぼる。

スカートの刺しゅうに4カ月

自分の好きなキャラクターと着たい衣装を決め、制作に向けて大まかに衣装のイラストを描く。描いたイラストをもとに手芸店で生地を探し、納得のいく形になるまで型紙づくりを繰り返す。型紙ができたら布を裁断し縫製。1着の衣装を作るのに、おおよそ2、3カ月がかかる。

シンデレラのパフスリーブ。アニメーションに登場する形に似せるため、少し尖らせた

こだわっているポイントは、できるだけアニメーションで描かれている衣装の形に近づけて作ること。「例えばシンデレラでは普通のパフスリーブではなく、少し尖った形のパフスリーブにしています。ラプンツェル(「塔の上のラプンツェル」の主人公)のスカートは自分で刺しゅうを加えました」

このラプンツェルのドレス作りが一番大変だったという。スカートの模様は4カ月以上かけてすべて手刺繍で完成させた。

ラプンツェルのスカートは手刺繍で仕上げた

衣装を着るにあたり、既製品を購入せずに手作りする理由は「こだわりたいところを好きなだけこだわれるから」。興味がある服飾系の仕事の勉強につながればいいという思いもある。

推しは美女と野獣のベル

一番好きなディズニープリンセスは「美女と野獣」に登場するベル。「衣装が好きなのはもちろんですが、恐ろしい見た目をしている野獣の、心の優しさに気づけるところが好き」だという。

ルの「恐ろしい見た目をしている野獣の、心の優しさに気づけるところ」が好き

「ディズニープリンセスなしでは今の自分はいない」と話すshotaroさん。文化祭で衣装を展示したこともあり、家族や友人からも「すごい」と褒められるそうだ。

作った衣装で出かけたことはまだない。「いつかハロウィンシーズンのディズニーの仮装で着てみたいと思っています」と、夢を語ってくれた。

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