1月16日に行われた2021年度大学入学共通テストのうち「日本史B」は、高校の授業での発表などを題材にした出題が目立った。

日本史Bは6の大問から成る。このうち、「貨幣の歴史」をテーマに授業で発表する生徒が博物館に事前学習に行った設定の第1問、「日本における文字使用の歴史」をテーマにした授業での発表内容を読んで答える第2問、「第二次大戦後の民主化政策」について授業で発表するスライドを扱った第6問の計3問が、高校の学習場面が題材となった。

大学入学共通テストでは出題方針に、高校の学習場面を扱うことをうたっている。出題内容にも、先生が生徒に一方的に話すだけの授業ではなく、生徒が主体的に調べたり発表したりする探究型の学習を促す狙いがあるとみられる。

資料を読み解かせる出題もみられた。ブラジルの新聞(第1問)、荘園絵図(第3問)、江戸城の本丸御殿の模式図を題材にした設問があった。

大学入学共通テストの日本史では、江戸城本丸御殿の模式図を読み解かせる出題もあった

データネット(駿台・ベネッセ共催)は、日本史Bについて、「史料、地図、写真などの多様な資料が用いられ、史資料の読解力が重視された。」と分析している。昨年のセンター試験よりやや難化したという。