全国の大学が共同実施する「大学入学共通テスト」の本試験が1月16日(土)と17日(日)に実施される。運営する大学入試センターは、「時間に余裕をもって試験場に向かって」と呼び掛けている。

16日は9時半開始

16日は、地理歴史・公民(9時半開始)、国語(13時開始)、外国語(15時10分開始、英語のリスニング(17時10分開始)の試験が行われる。

場面設定や資料の読み解き増える見通し

大学入学共通テストは、昨年まで31年間続いた大学入試センター試験にかわって今年から実施される。マーク式回答の方式は変わらないが、出題方針を変更し、思考力や判断力をより重視した問題をめざしている。学習の場面での問題解決や生活とのかかわりを題材にした出題や、複数の資料を読み解かせる出題が多くなる見通しだ。

53万人が志願、浪人の受験者が大幅減

大学入試センターによると、全国の国公私立大学などに681試験場が設けられる。志願者は53万5245人(現役生44万9795人、既卒者8万1007人、高卒認定など4443人)で、前回のセンター試験より2万2454人減った。特に既卒者が前回より約2割減った。出題傾向の変化を敬遠して浪人を避けた受験生が多かったとみられる。

30・31日に追試験

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、通常と異なる態勢がとられている。休校などによる学習の遅れを心配する受験生への対応を理由に、1月30日(土)・31日(日)にも本試験が行われるが、受験希望者は志願者のうち0.1%にとどまった。30・31日には、16・17日の試験を病気などで受けられなかった人のための追試験も行われる。追試験は、例年は2会場だが、今回は全都道府県の63カ所に会場が設けられる。

トラブルの際はまず連絡を

大学入試センターは、発熱やせきの症状があるなど体調が万全でない場合は無理せずに追試験の受験を申請するように呼び掛けている。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医療機関の受診をできない受験生がいることを考慮して、医師の診断書がなくても追試験受験を申請できる場合もあるという。

体調不良のほか、移動中の事故や交通機関のトラブルなどの場合は、受験票に記載されている問い合わせ大学に連絡するよう求めている。

高校生新聞オンラインでは、大学入試特集ページで、大学入学共通テストの問題・正解・分析を試験当日の夜から速報します。