勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の地理科講師の宇野仙先生に答えてもらった。(構成・安永美穂)

Q. 資料を読み取る問題を解くコツは?

A. 「自然的な要因」と「社会的な要因」の2つに目を向けよう。

資料を読み取る問題では、「この資料からは、こういうことが読み取れるのではないか」という自分なりの予想を立てて、それを検証していくというプロセスを踏むことが重要だ。教科書や資料集に載っている統計などを丸暗記しようとしても、資料を読み取る力は身につかないので注意してほしい。

初めて見る資料を読み取るときは、地形や気候などの「自然的な要因」と、人口や経済発展の度合いといった「社会的な要因」の2つの視点から、何が読み取れるのかを考えていこう。そのためには、主要国の人口と面積は頭に入れておいた方がよいだろう。面積が広い国なら、総人口が多くても人口密度は低くなることもあるので、「人口が多い」という絶対値だけで判断せず、「人口は多いが人口密度は低い」といった相対値も意識しておくとよい。

また、それぞれの国の特徴だけでなく、複数の国に共通して見られる傾向についても理解しておくと、いろいろな角度から資料を読み取ることができるようになるはずだ。

 
宇野仙先生(駿台予備学校 地理科講師)
うの・たける 慶應義塾大学商学部卒。大学で交通経済・公共経済を研究。会社員を経て、教員免許取得後、現職。「地理で得た知識を旅先で思い出すこともあるでしょう。一生付き合える科目です」