7月に発生した西日本豪雨で被災した大学受験生のために、受験料や入学金・授業料の減免などの負担軽減策を打ち出す大学が相次いでいることが分かった。高校生新聞が全国の4年制大学を対象に調査を実施したところ、8月下旬までに全大学の5割超に当たる426大学が回答した。

 

中国・四国地方の大学は7割

調査は7月後半に各大学に依頼し、インターネットなどを通じて回答を得た。西日本豪雨で被災した受験生のための負担軽減などの対応を検討しているか尋ねたところ、220校(回答校の52%)が「対応することを決めた」または「対応する予定」と答えた。「検討中」の99校(同23%)を合わせると、回答校の約4分の3になる。中国・四国地方の大学に限ると、「対応する」「対応する予定」を合わせて72%、「検討中」を含めると92%に上った。

受験料免除や入学金・授業料を減免が4割弱

負担軽減の対象者は、各大学とも「災害救助法の適用を受けた地域」といった条件を設けている。どのような負担軽減を考えているかについては、「受験料の免除」「入学金・授業料の減免」を「実施する」という回答がそれぞれ約160校に上り、それぞれ回答校の4割弱が経済面での支援として実施することを決めている。さらに「検討中」という回答もそれぞれ約2割あり、実施大学は今後も広がる見込みだ。被災者のための「奨学金」を実施する大学も5%あったほか「寮の費用の補助、優先入寮」や「受験前日の宿泊施設の提供」を実施する大学もあった。

西日本豪雨に先立ちあらかじめ大規模災害への対応を定めていた大学は191校(45%)あり、その大学に限ると西日本豪雨の受験生対応を決めた大学が60%に上り、対応が迅速だった。

各大学の回答は高校生新聞オンラインに掲載。