シンガーソングライターとして活躍する加藤ミリヤさんが6月下旬、朝日新聞東京本社(東京)で言葉の面白さを伝えるため、「ラブレターを書く」をテーマに講義をした。加藤さんが伝えた「言葉の魅力」について、高校生記者2人が取材した。(高校生記者・宮田萌花・3年、三浦愛佳・1年)

講演する加藤ミリヤさん(広辞苑大学実行委員会PR事務局提供)

きっかけは中学時代の反抗期

詩を書き始めたのは、中学生の時にあった反抗期がきっかけだった。「なんで大人はわかってくれないの」などといった気持ちを周りに迷惑をかけないように吐き出すために始め、「言葉の持っている力を感じ始めた」という。

言葉で人とつながれる

詩を書くことは好きでも詩人になろうとは思わなかった。「歌を歌えば誰かにこの気持ちを分かってもらえる。自分と同じことを思っている人が世界のどこかにいるのではないだろうか」と思い、歌手になることを決めた。そして、自分の気持ちを包み隠さず、歌詞にしたところ、同世代の子からの支持を得た。「自分の言葉によって人とつながれる、自分の気持ちを歌うことが自分の使命」だと感じるようになった。

会場の様子

手紙だから伝わる気持ちがある

講義で「自分が歌を作る時にベースにしているメッセージは愛」と語り、参加者に対して「好き」という言葉を使わずに愛情を伝えるにはどうしたらよいかをレクチャーした。実際にラブレターを書くことになり、参加者は初めは恥ずかしそうに笑っていたが、しばらくすると集中して書いていた。

参加者がラブレターを読み上げる機会もあった。親子で参加していた参加女性が娘に生まれてきてくれた感謝を述べたラブレターに加藤さんは「素晴らしい! 私も母から今でも手紙が届くが泣いてしまう」とメッセージを送った。

加藤さんは「今はLINEとかメールですぐに連絡ができるようになったけれど、やっぱり手紙で自分の文字で相手に気持ちを伝えることは大切。自分の気持ちを表現する言葉を少しでも増やしていきたい」と話した。

◆取材後記

近くにいる大切な人ほど感謝の気持ちは伝えづらい。だからこそ手紙という形で自分の文字で相手に気持ちを伝える機会を自分も持たなければいけないと感じた。(宮田)

親から子へ、恋人へ、好きな人へ、そしてサッカーの日本代表へラブレター書いている人もいて、それぞれの気持ちを聞いてとても感動した。言葉が持つ力を知り、私も人に正直な気持ちを伝えるようにしてみようと思った。(三浦)

取材に兆戦した高校生記者の2人