第28回 俳句の部 受賞者インタビュー
最優秀賞 『風車混ざることなき色ふたつ』
沖縄・興南高等学校 伊佐 綾乃さん
―受賞した感想を教えてください。
この度はこのような素敵なコンテストで賞をいただけたこと、感謝の気持ちでいっぱいです!初めての受賞ということもあり、まだ実感が湧いていませんが、この賞を励みにこれからも日々創作を続けていこうと思います。本当にありがとうございます。
―このコンテストに応募しようと思った理由を教えてください。
私は俳句を始めてからまだ間もないのですが、この短い期間で学んだことを形にして、今年のまとめとしてコンテストに挑戦したいと思っていました。そのとき、このコンテストを知り、応募させていただきました。
―受賞作品が生まれたきっかけ、作品に込めた思いを教えてください。
この作品は今年の俳句甲子園地方大会で兼題として出題された「風車」の句の一つで、失恋ソングを聴きながら句作したものです。人と人の心が交わらず、すれ違っていく様子を、どれだけ速く回転しても色が混ざることなく回り続けている、そんな風車の姿に重ねて詠みました。どこかもどかしい気持ちを抱えた主体がこの句から垣間見えると思います。
―受賞作品の創作にあたって、工夫したこと、苦労したこと、楽しかったことをそれぞれ教えてください。
季語である風車を観察して気づいたことや感じたことを、読者に想像してもらえるように、どのように余白を残して17音に収めるか、言葉の選択に苦労しました。また、「色ふたつ」の「ふたつ」をひらがなで置くことで、柔らかい印象になるように工夫しました。自分の作りたい句を試行錯誤してより良いものにしていく過程(推敲)がとても楽しかったです。
―受賞作品の創作を通して、得たことや成長したことを教えてください。
この作品の創作を通して、自分の納得の行くまで句と向き合ったことで大きな達成感を得ることができました。また、言葉ひとつで句の雰囲気ががらりと変わる面白さも感じることができました。
―創作活動は日頃から行っていますか?
はい。
―創作活動の魅力はどんなところですか?
創作は自分の内側にあるものを形にして、誰かとつながることで、自分自身を豊かにできるそういう小さな喜びが感じられます。創作を始めると、毎日の日常をすごく特別に感じることができるところが一番の魅力だと思っています。
―創作のこだわりやポイントを教えてください。
私は普段の日常の中で気づいたこと、感じたことなど小さな感動をメモして、俳句の種を拾うように心がけています。また、日頃から歳時記や句集を読んだりして、自分の中の言葉、感性を磨くことに励んでいます。
―創作活動に興味がある人、始めようとしている人へアドバイスをお願いします。
創作は、改めて普段何気なく過ごしている日々の小さな感動に気づいたり、感じたりしたことを自分の言葉で表現できる素晴らしいものだと思っています。自分のインスピレーションを大切に、まずは小さなことでも書いてみてください。何より楽しむことが大事だと思います。創作を通して新しい世界を見つけてみませんか?
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