2013年に公職選挙法が改正され、選挙運動でインターネットを利用できるようになった。これにより、候補者の情報にアクセスしやすくなった。一方で、候補者や政党以外の人の選挙運動は制限されており、特に満18歳未満の人はネットも含めて選挙運動が禁止されている。高校生はSNS利用などで気づかぬうちに違反をしないように注意したい。(黒澤真紀)

満18歳以上はホームページやSNSで投票呼びかけできる

満18歳以上の人は選挙運動期間内(公示日から投開票日の前日まで)に、ホームページやブログに加え、ツイッター、フェイスブック、LINEなどを含む「ウェブサイト等」を利用して選挙運動ができる。

たとえば、選挙についての考えを掲示板やブログなどに書き込んだり、特定の候補者を応援する動画を動画共有サイトなどに投稿したりしてもよい。SNS上で選挙に関する主張を広めたり、LINEなどのメッセージアプリで特定の政党や候補者への呼びかけをしてもよい。

ただし、こうした選挙運動を行う場合、電子メールアドレスや、その他その人に連絡するために必要となる情報(ツイッターのユーザー名や返信用フォームのURL等)を表示することが義務づけられている。

インターネットを含む選挙運動でやってはいけないこと(総務省の資料から抜粋)

電子メールは候補者・政党以外はNG

気をつけなければならないのは、電子メールやSMS(ショートメッセージ)利用する選挙運動は、候補者や政党等のみに限られること。候補者や政党等から届いた選挙運動のための電子メールを転送することも禁止されている。

18歳未満は選挙運動禁止、リツイートも注意

満18歳未満の人は、ネットを含めて選挙運動は一切できない。ツイッターなどで目に入った特定の候補者への投票呼びかけをリツイートしたりしないよう注意してほしい。

誹謗中傷は罰せられる可能性

公職選挙法では「候補者に対して、悪質な誹謗中傷をする等、表現の自由を乱用して選挙の公正を害することのないよう、インターネットの適正な利用に努めてください」と定められている。年齢にかかわらず、候補者への誹謗中傷や、候補者に関する偽情報、なりすましなどをすれば罰せられる可能性がある。