歌い、踊り、学校祭は幕…そして告白タイム

同校の体育大会は、文化祭と合わせた3日間の学校祭「ひがし祭」として9月に開催される(一般客の来場は不可)。生徒たちは、現在、準備の真っ最中だ。今年の学校祭のスローガンは「東風吹かば~新時代への第一歩」。「令和という時代の新しい風にのって全生徒が盛りあがるような催しにしたい」(蔵迫君)

豊橋東高校の体育大会のラストを飾る「ストーム」。歌い、踊る男子生徒を女子生徒が見守る(写真は同校提供)

「ひがし祭」最終日の体育大会のラストには、上半身裸になった男子生徒たちが火を囲みながら、約1時間、太鼓の音色に合わせて肩を組みながら歌い、踊る「ストーム」を披露するのが伝統だ。

女子生徒たちはその様子を見守る。「とにかく盛りあがります!」(蔵迫君)。「放課後になると男子たちは、体育館や屋外で懸命に練習しています。本番の頑張っている姿は本当にカッコいいんです」(三浦さん)

昭和の時代から続く豊橋東高校の「ストーム」。盛りあがりが最高潮になった後、一部生徒は告白に臨むという(写真は同校提供)

伝統の「ストーム」を終え「ひがし祭」が大団円を迎えた後、カルピスを手渡す告白タイムとなる。

学校近くの店ではカルピス品切れに?

「2学期に入って『ひがし祭』が近づくと女子はソワソワしだします(笑)」(三浦さん)。「男子はかなり分かりやすくザワつく(笑)」(蔵迫君)。同校の「告白文化」も年月につれて変化がある。かつては、本命の男子には缶のカルピスを、友達の男子には義理(友情の証)としてペットボトルのカルピスを渡した年もあった。男子が「ストーム」で頭に巻いたハチマキを、カルピスのお礼に女子へ渡す習慣もあったそうだ。

同校の女子生徒がカルピスを大量に購入するため、「ひがし祭」が迫ると、近隣の商店でカルピスが品切れになるといううわさもある。

実は、蔵迫君は昨年、女子生徒からカルピスを手渡されて恋が実った一人だ。「この機会に思いきって告白しようと行動する女子生徒もいます。これからも告白文化はずっと続いてほしいです」(蔵迫君)