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苦労した点、工夫した点として「自分の考えや気持ちの変化を、流れに沿って伝わるように書いたこと」と挙げている通り、フィリピンの物乞いに対して今野さんが抱く迷いやさまざまな考えの変化、そして決意がよく表れているエッセイです。
2021年度 国際協力特別賞
今野 颯南さん 在フィリピン日本国大使館附属 マニラ日本人学校 2年

Q. エッセイコンテストに応募されたのはなぜですか? きっかけや経緯を教えてください。
私が通っている日本人学校の夏休みの宿題として提出しました。
Q. エッセイで一番表現したかったのはどんなことですか?
フィリピンに住んでいると、物乞いをする人々に合うことは日常茶飯事です。SDGsの17の目標のうちの一つでもある「貧困」。自分一人では解決できない問題でも、多くの人と考え話し合うことで新しい考えや価値観に出会える。そのためにも発信し続けることが大切だということです。私の作文を見て、少しでも多くの人にこの問題について考えるきっかけになってほしいです。
Q. エッセイ執筆の過程で苦労したことや、工夫したことがあれば教えてください。
自分の考えや気持ちの変化を、流れに沿って伝わるように書いたことです。
Q. 執筆してよかったと思うことがあれば、教えてください。
迷いや自分の考えていたことを可視化することで自分自身が納得し、より理解することができ気持ちを収めることができました。今回賞を受賞することができ、自分にとってとても良い経験になったと思います。
Q. 次回のコンテストの応募を考えている生徒に向けて、テーマの決め方や、文章の書き方のアドバイスをお願いします。
「国際協力」というと難しく考えがちかもしれないが、テレビや新聞でニュースを見て世界に目を向けたとき、自分が一番興味を引かれた問題に焦点を当て、その問題に関しての自分の考えや解決への取り組み方を具体的に書くといいと思います。自分と世界に直接的な関わりが無くても、自分の身近にあることから考えるとより内容が深い文章になります。
Q. あなたのこれからの目標や夢があれば教えてください。国際協力に何らかの形でかかわりたいと思っているようでしたら、そのかかわり方も教えてください。
生活するには何かと不便なフィリピンに暮らすことで、社会のいろいろな問題点を知り、感じるチャンスを得ました。貧困問題は根深く、教育やごみ問題などが複雑に絡んでいるため簡単に解決できないことも理解しています。それでも「一人ではどうしようもないから」「自分が取り組んでも何も変わらないから」という考えでは先に進めず、地球や世界はよくなりません。自分自身がもっと多くの人と話し合うことで新しい価値観に触れ、何かしらの解決への糸口を見つけられるかもしれません。自分と違う人の意見を聞くのは、それだけで面白いですしね。私はこれからも問題を様々な形で発信し、さらなる話し合いの場を作っていこうと思います。