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幼い頃から母とともに行ってきた「本を知らないカンボジアの子どもたちに絵本を届ける運動」を振り返るとともに、高校生になった現在の自身の心境や考えを重ねて書き上げたエッセイとなっています。

2021年度 優秀賞
大城 冴和さん 宮崎県立宮崎西高等学校 1年

 

 

Q. エッセイコンテストに応募されたのはなぜですか? きっかけや経緯を教えてください。

本を知らない子どもたちに絵本を届ける運動。この運動に参加し、カンボジアに絵本を届けることを通して私が考え続けてきたことは、「自分にできることはなんだろう」と言う自身への問いです。日本の国際協力活動を牽引するJICAのエッセイコンテストに応募することが、自分にできることの小さな一歩になるのでは、と考えました。

Q. エッセイで一番表現したかったのはどんなことですか?

私が作った絵本をカンボジアの誰かが手に取ってくれた瞬間、私にとって「知らない誰か」は「大切な誰か」なります。まだカンボジアに行ったことはありませんが、この国を身近に感じているのは、絵本が国と国を繋ぐ架け橋になってくれているからだと思います。「絵本が切り拓く彼らの未来が素晴らしいものでありますように。」との願いを込めてエッセイを書きました。

Q. エッセイ執筆の過程で苦労したことや、工夫したことがあれば教えてください。

私にはまだ海外で国際協力活動をした経験がありません。なので、このエッセイコンテストに応募するにあたり、そこが大きな壁だと感じていました。しかし最も大切なのは、一人でも多くの人が世界の様々な問題に興味関心を持つことではないか、との考えに至りました。誰かの「自分もやってみたい」に繋がるように、絵本を届ける運動を通して私が感じてきた様々な思いを、丁寧に書くことを心掛けました。

 

 

Q. 執筆してよかったと思うことがあれば、教えてください。

文章を作成する過程で、自分の考えを深く掘り下げることができたので、カンボジアへの思いを再確認できたように思います。今回優秀賞を頂けたことは、私にとって大きな励みになりました。コロナ禍で色々なことを諦めてしまいがちな時だからこそ、広い視野を持って自分にできる小さな行動を丁寧に積み重ねていこうと感じています。エッセイを通して発信した思いが、多くの人の目に留まり、興味を持ってもらうきっかけになることを願っています。

 

Q. 次回のコンテストの応募を考えている生徒に向けて、テーマの決め方や、文章の書き方のアドバイスをお願いします。

一番大切にすべきことは、自分自身の経験から感じたことや学んだことを文章にすることだと思います。興味を持ち調べる中で感じたことだけではなく、さらにその先の自分の行動の中で感じたことこそが、オンリーワンの言葉になり、読み手の心に届くのではないでしょうか。

 

 

Q. あなたのこれからの目標や夢があれば教えてください。国際協力に何らかの形でかかわりたいと思っているようでしたら、そのかかわり方も教えてください。

私の夢は宇宙飛行士になることです。私にとって彼らは、国際協力を象徴する憧れの存在だからです。宇宙飛行士エリソン・オニヅカ氏は、「地球には国、民族を分ける線はどこにもない。地球はひとつの世界であり、私たちはひとつの人間なのだ。」と言ったそうです。コロナや戦争等で世界中が悲しみや閉塞感を感じている昨今。地球を誰よりも俯瞰できる宇宙飛行士だからこそできることがある、と私は考えます。皆が笑顔で夢を語れる優しい未来の為に、尽力できる自分でありたいです。