サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会の初戦、コロンビア戦に勝利した日本代表。先発出場した日本代表MF柴崎岳(26)は8年前、青森山田高校3年生になる直前に本紙の取材を受け、「サッカーはチームスポーツ。個人でどう目立つかより、勝ったときが一番うれしい」とサッカーへの思いを語っていた。

高校生の柴崎岳に取材した高校生スポーツ2010年4月号

青森県出身の柴崎は、小学校1年生の冬にサッカーを始め、青森山田中を経て青森山田高に進学。高校2年の1月に異例の早さでJリーグ1部の鹿島アントラーズへの入団が内定していた。

柴崎を指導していた青森山田の黒田剛監督は「キックの質が高く、試合での視野の広さと判断力が抜群」と評価する。柴崎は毎日、シュートやパスなどを、良いイメージでできるまで蹴り込み、練習後も納得がいくまでグラウンドを離れなかったという。

高校生の柴崎岳。「無駄なもの程無駄じゃない」と色紙に書いた(高校生スポーツ2010年4月号から)

小学校時代から変わらぬ思いは「完璧」を目指して練習すること。「練習中に成功したプレーは自信になるし、『おれはこれだけやったんだ』っていう実感があれば、大舞台でも実力を発揮することができる。だから日々の練習はすごく大事だと思っています」と話していた。

常にプレーの手本も探していた。「たとえ海外の知らないチームの試合でも、そこにいい選手がいて、いいプレーをすれば注目します。知名度のある選手だけをチェックするのではなく、プレーを見て自分が感じるものがあれば、それを大切にしたいんです」