5月26日に東京で開かれた、アートの祭典「六本木アートナイト」の舞台で、髙橋灯(あかり)さん(群馬・ぐんま国際アカデミー高等部3年)が、オリジナルのコンテンポラリーダンス(現代舞踊)を披露した。4歳でクラシックバレエを始め、12歳の時にコンテンポラリーダンスに出合った。今回の出演は、総合学習の時間で踊った動画を、担任で自らもアーティストの小田浩之先生が六本木アートナイトの公募企画に応募したのがきっかけだ。倍率は10倍超。「プロのダンサーも踊る大きな舞台。出演できるとは思わなかったです」

眼帯を着けて踊る髙橋さん

自由と不自由を表現

「自分で生み出すダンスを」という小田先生のアドバイスで、演目は一から作り上げ、小田先生の映像作品とコラボレーションした。タイトルは「4′33″」。米国の音楽家ジョン・ケージの同名作品から取った。「曲の一要素である〝無〟から連想し、自由と不自由を表現しました」

スクリーンの映像に呼応(実行委員会提供)

当日、肉体的な不自由を表現する眼帯を着けて登場。六本木ヒルズのアリーナを舞台に、バレエやパントマイム、日本舞踊の要素を取り入れた6分間のダンスを、伸びやかに、時に激しく踊り切った。スクリーンに映し出される映像に呼応したり、叫んだりする斬新な演出には「今までにない新しいダンスに挑戦したい」という思いを込めた。

パントマイムを取り入れた(実行委員会提供)

「コンテンポラリーダンスの魅力は、自分の感情をベースに一から作れること」。高校卒業後は海外の大学にダンス留学をしたい、と考えている。「将来は世界的なダンサーになりたい」 (野口涼)