東進ハイスクール英語科講師 安河内哲也先生

 

第1回 定期テスト対策の秘けつ

効率よく成績を上げるための勉強の極意を、東進ハイスクールのカリスマ講師・安河内哲也先生が伝授! 読むだけではなく、実行してみることで、最小の時間で最大の効果を上げられる勉強法を身につけよう。(構成・安永美穂)

忘れる前に繰り返そう

今月は、高校生のキミたちにとって重要な定期テストの話から始めよう。2〜3カ月に1回のペースで行われる定期テストは、これまでに学習した内容がきちんと身についているかを確認し、復習する絶好のチャンス。「テストに出るところだけやればいいや」と考えるのではなく、受験などでも通用する本質的な学力を高めるためのステップとして有効に活用してほしい。

高校では、どの教科も中学時代より学習量が増えるので、一夜漬けでは通用しなくなる。人間はいっぺんに覚えたものはいっぺんに忘れてしまうけれど、ゆっくり時間をかけて覚えたことは記憶に残っている時間も長い。確かな知識として脳に定着させるには、忘れてしまう前に何度も繰り返し勉強することが重要なんだ

だから、テスト前の1日に10時間勉強するよりは、毎日1時間ずつ10日間かけて勉強した方が力はつきやすい。毎日少しずつ勉強する習慣を身につけよう。

声に出して記憶力アップ

勉強にぜひ取り入れてほしいのが「音読」だ。英語や国語、歴史の教科書などを声に出して、書かれていることの意味を考えながら読むようにすると、効率的にテスト範囲全体の復習ができる。

同じことばかりやっていると脳は飽きてしまうので、「立って歩きながら読む」「身ぶり手ぶりを入れながら読む」など、いろいろなバリエーションを試してみよう。記憶に定着しやすくなるし、眠くならずに新鮮な気持ちで勉強に取り組めるはずだ。

通学時間などのスキマ時間には、「耳で聞く」勉強をするのもお勧めだ。英語の教科書の付属CDなどをポータブル音楽プレーヤーやスマホなどに入れておき、繰り返し聞いてみよう。本の内容を耳から聞くオーディオブックを活用するという方法もあるよ。

 

スキマ時間に復習しよう

部活などで忙しい人は、毎日の勉強時間を「分」単位で考えよう。学校の休み時間に5分間、通学の電車の中で10分間といった短い時間であれば、忙しいときでも勉強時間を確保できるはず。日々の勉強の中でどうしても覚えられないことを1冊のノートにまとめておいて、スキマ時間に繰り返し見直すようにすれば、短時間でも効果的な復習ができる

通学の電車の中で「〇〇駅から〇〇駅までの間はこれをやる」と決めて、自分なりのルーティン(習慣)をつくるのも効果的。授業中に早く問題を解き終わったときに、ただ待っているのではなく、宿題をやってしまうというのも賢い方法だね。

大切なのは「5分でいいから集中してやろう」と考えること。勉強は長時間やったから効果が上がるとは限らない。日頃から短時間でも集中して取り組むクセをつけておくと、テスト前の勉強でも役立つはずだ。

定期テストで良い点を取りたいなら、テスト前になって慌てて勉強するのではなく、今日から勉強を始めよう。日々の小さな積み重ねこそが、キミを成功へと導くんだ!

やすこうち・てつや
1967年生まれ。東進ハイスクール英語科講師。自らも「学び方」にこだわって、苦手を克服し、英検1級やTOEIC満点などを取得した。能率を重視した勉強法で多くの高校生を志望大学合格へと導いている。英語4技能試験の普及にも取り組む。