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「性の話題」は気恥ずかしい。大事なことなのに、周りの人と話しにくいと感じる中高生が多いのでは。5月4日深夜１～３時に放送されるNHK・Eテレ「朝までラーニング！娘と父とアナウンサー、性を学ぶ。」は、性教育の最前線や性のモヤモヤを引き起こす心の問題などを掘り下げて学ぶ番組だ。性の話題を身近に感じ始める10代におすすめの理由を取材した。（取材・高校生記者＝加藤真優花、柴田琳華、島津晴夏、写真・NHK提供）
性教育の最前線や性のモヤモヤを楽しく学ぼう
NHK・Eテレは2024年5月4日、「自分らしく、Eテレ。～性・ジェンダーを考える日～」と銘打ち、性や性教育、ジェンダーをテーマにした特別番組を一日を通して放送する。「朝までラーニング！」はその一環として放送されるもの。番組は基礎・実践・未来編の3つの講義に分かれ、父と娘の親子芸人・完熟フレッシュの二人と豊島実季アナが生徒として受講する。
基礎編では、小山顕さん（関西学院短期大学専任講師）が性的同意や性のモヤモヤについて引き起こす心の問題を心理学の見地から解説。人の気持ちの内側は誰にもわからないからこそ大事であることをまず理解する。
実践編では、年間100回以上の性教育講義を行う助産師・櫻井裕子さんが講師となり、高校現場で実際に行われている最前線の性教育を紹介。「そんなことまで踏み込んで教えているのか」と驚く視聴者もいるかもしれないという。
未来編では、50年以上性教育研究を行う「性教育のレジェンド」村瀬幸浩さん（元保健体育の高校教諭）が、性教育のあるべき姿と目指すべきより良い性のあり方について教えてくれる。一連の講義を通じて、性を人間関係の観点から解きあかしていく。
父娘芸人・完熟フレッシュが親子で学ぶ2時間
親子で性の講義を受けた完熟フレッシュ・池田57CRAZYさん（48 歳）は、「父子家庭で子は異性。思春期を迎えどう話していこうかと思っていた。父親から話したら気持ち悪いかなとか……番組の最後には解決し、僕の顔、晴れやかになっています」とコメント。
一方、娘の完熟フレッシュ・池田レイラさん（19歳）は、「実践的な授業は、周りの大人がざわつくような、テレビでは見る機会がないような絵面でした。触れづらいところにどんどん踏み込み、楽しんでみれる性教育のお手本になる番組。性の話題が気まずいと思っていたのは固定観念でした」と語った。
「中高生の視聴者に番組を通してどんなことを感じ取ってほしいか？」という高校生記者の質問に対し、レイラさんは「性に対する学びの姿勢が変わっていけたらいいな。触れづらい今の状況が番組を通してそうじゃないんだよとわかっていただけたら」、57CRAZYさんは「この番組は『がちがちの性教育』とは違う。楽しく学べます」と答えた。
性の話題は相手を大切にすることに通じる
番組制作統括の遠山哲也さんは、「日本の性教育は足りていないところがある、踏み込んだほうがよい」と学校の先生から聞き、番組として取り組みたかったという。「性・セックスの問題は、高校生になるとだいぶ身近になります。その人を大切にしようという思いをお互いもったうえでのコミュニケーションが、めぐりめぐって大事なんだなと気付ける番組にしたいという思いで制作しました」と語った。
- 「朝までラーニング！娘と父とアナウンサー、性を学ぶ」
- 放送日時：5月4日（土）深夜1時～3時、Eテレ
- 放送１週間、NHKプラスで見逃し配信予定 https://plus.nhk.jp/
- 【高校生記者取材後記】
- 人を大事にするために性を知ろう
- 高校生は友達や家族との会話で、「性に関する話」はあえてというか、避けてきたもの。ですが、自分自身を敬う上でも、他者を大切にするという意味でも、性について知ることが大事なんだと納得。友達を大切に思うからこそ、「ゴールデンウィークはNHK見て！」と勧めようと思いました！（加藤真優花）
- 人間関係のヒントが得られそう
- 番組のテーマは「性を理解することは人間関係を見つめなおすこと」。自分も相手を知ろうとすることによって、少しでも関係性を良いものにできたらよい。そのヒントを番組で得られそうだと思いました。（柴田琳華）
- 番組の展開が楽しみ
- オンライン形式で取材をするのは初めてだったのでかなり緊張しましたが、制作者の方々の考え方を知る良い機会になりました。完熟フレッシュのお二人によると「各講義の話がつながっていく」とのこと。どうつながっていくのか、放送が楽しみです。（島津晴夏）
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