受験を突破するには、「1点」の取りこぼしも命取りになりかねない。LINE公式アカウント「高校生新聞編集部」をフォローしている高校生読者から、ケアレスミスが多いと悩みが寄せられた。医師として脳医学の観点から受験生をケアする吉田たかよし先生に、ケアレスミスの対策を聞いた。(安永美穂)

お悩み:ケアレスミスをなくしたい

 受験が近づいているにも関わらず、ケアレスミスが多くなり焦っています……。採点後に「なんでこんなミスをしちゃったんだろう」と落ち込む日々です。どうすればうっかりミスをなくし、失点を防ぐことができるでしょうか?。

人それぞれミスの癖がある

ケアレスミスには、計算でプラスとマイナスを間違えてしまう、解答欄を間違えてしまう、問題文には「正しくないものはどれか」と書かれているのに正しいものを選んでしまうなど、さまざまな種類があります。

脳には一人ひとり、「その人ならではの癖」のようなものがあり、引き起こしやすいケアレスミスの内容は人によって異なります。

パターンを分析しよう

私たち人間がやりがちなミスの内容を分析すると、「7つのパターンのミスが全体の7割を占めること」が経験則としてわかっています。この7つのパターンは人それぞれなので、まずは自分の脳が引き起こしやすいミスのパターンをよく知ることが大切です。

自分自身が間違いやすいミスのパターンを整理しておこう

そして、その7つのパターンのミスが起こらないように対策を講じれば、ミスを現在の3割に減らすことを目指せるようになります。緊張するとケアレスミスが増えるのはほぼ全ての受験生に起こることなので、ミスをゼロにしようと思うのではなく、「3割に減らせればよい」と考えましょう。

やりがちなミスは時期で変わる

なお、それぞれの人がやりがちなミスの7つのパターンというのは、同じ人でも時期によって変わってきます。これまでの模試などでのミスをノートにまとめている人もいるかもしれませんが、入試直前期の今やりがちなミスのパターンは、模試を受けた数カ月前とは違っている可能性もあります。

入試本番でケアレスミスを減らすには、現時点で自分はどのようなパターンのミスをやりがちなのかを分析し、対策を講じておくことをおすすめします。

 

吉田たかよし先生
 よしだ・たかよし 医学博士・心療内科医師。「本郷赤門前クリニック」院長として、脳科学と学習医学を活用して受験生の心身をサポート。「受験うつ」「受験燃え尽き症候群」などの治療に取り組んでいる。「本郷赤門前クリニック(吉田たかよし院長)」HP
http://www.akamon-clinic.com/

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