今後、需要が高まると予想される職業の一つが歯科医師である。その背景には何があるのかをわかりやすく紹介する。

 

 

人口1,000人に対して何人の歯科医師がいる?

現在国内で働いている歯科医師の人数は約10万人。これは、人口1,000人に対して0.8人となり、1人に満たないというのが歯科医師数の現状だ。

この人口に対する歯科医師数は多すぎても少なすぎてもいけないものだが、過去と比較した場合、適正な数値にとどまっている。ただし、問題が一つある。それは歯科医師の高年齢化だ。

年齢階級で一番ボリュームがあるのが「40~49歳」で約28%。次に多いのが50~59歳で約25%。つまり、現在いる歯科医の半分以上が40歳~59歳になるのだ。

一方で39歳以下の割合は、約30%(29歳以下が約8000人、30~39歳が約2万人)。つまり、このままのペースで10年経つと高齢化が進み、10万人に対する歯科医師数が減っていく可能性もあるのだ。

 

 

 

アメリカでは歯科医師の地位が高い

ところで、高校生は歯科医師にどのようなイメージを持っているだろうか? 子どもの頃のむし歯治療で歯科医院にかかって以来それっきりという人や、あまり職業としてのイメージがわかないという人も多いだろう。しかし、アメリカでの歯科医師は、「良い職業」として上位にランキングすることが多い。

「たとえばアメリカのメディア『U.S.NEWS』では、職業の成長率・給与・求人率・ストレスレベル・ワークライフバランスなどを考慮し、職業ランキングを発表していますが、そこで歯科医師は常に上位にランクインしています」と話すのは、神奈川歯科大学の副学長・菅谷彰教授。

歯科医師の高齢化に加え、美容や口腔内の環境調整、口腔の機能向上など、歯科医師の役割が多様化している現在。若い世代が活躍するチャンスは十分にあるといえる。将来の選択肢の一つとして考えてみてはいかがだろうか。

 

11月1日(月)より出願開始。総合型選抜2期

 

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日本では「コンビニ」より「歯科医院」の方が多い? 〇か×か?

 

提供:神奈川歯科大学