「創造力、無限大∞ 高校生ビジネスプラン・グランプリ」は、日本政策金融公庫が主催する、 全国の高校生及び高専生を対象にしたコンテスト。 2019年度は7回目の開催となり、全国409校から3,808件の創造力豊かなビジネスアイデアが寄せられた。(文・中田宗孝)

文房具・買い物袋…。身近な物のアイデアで上位入賞

★★★グランプリ★★★ 大阪府立三国丘高校「PeriPeri」

 

「スティックのりを使い切れない」問題を解決

プラン名:PeriPeri~もったいないとは言わせない~

プラスチック製の容器をペリペリっとめくって使用する新型スティックのり「PeriPeri」を開発。包装紙をめくりながら食べる円錐型アイス「ジャイアントコーン」からヒントを得て、画期的な容器のアイデアが生まれた。従来のスティックのりは、底(受け皿)の部分にのりが13%残ってしまうが、PeriPeriはのりを最後まで無駄なく使い切れるのがポイントだ。3Dプリンターで製作した容器は、環境に配慮した植物由来のプラスチックを使用した。

 

 

★★準グランプリ★★ 洗足学園高等学校「Fish レスキュー隊」

 

魚が嫌がる味でプラごみの誤食を防ぐ

プラン名:元気な魚を取り戻す!~世界初!味で誤食を防ぐ生分解性プラ~

魚がプラスチックの海洋ごみを誤食しないよう、魚が嫌う味の成分を含んだポリ袋(買い物袋)を開発し、コンビニや食品メーカー向けに大量販売するビジネスモデルを考えた。専門的な実験設備のある大学や複数の企業と協力し、人体に無害で、魚が苦味を感じる有機化合物「デナトニウム」を含んだポリ袋を製造。エネルギッシュな魚を取り戻したいという思いを込めてポリ袋の商品名を「エネルフィッシュ(ENERFISH)」と命名した。

 

 

★審査員特別賞(3組)★

京都府立木津高等学校「ソーシャルビジネス研究班」

 

地元名産品である「柿」の新たな利用法

プラン名:Kakishibu を世界基準に!

柿渋に含まれる成分「カキタンニン」を染み込ませて作った紙袋を、プラスチック製のレジ袋の代替品として活用するプランを発表。プレゼンでは、カキタンニンは防水効果があり、通常の紙袋よりも水に強い点をアピールした。