東京農業大学 農学部(厚木キャンパス)で、朝食を100円で食べられるイベント「厚木キャンパスを食べる朝ごはん」が開催された。第1弾として2023年12月12日(火)~15日(金)に実施された「レストランけやき」の様子をお伝えする。

授業開始前の早い時間にもかかわらずレストランは満席に近い状態に

オープン前から長蛇の列

「厚木キャンパスを食べる朝ごはん」は、農学部がある厚木キャンパスのレストランで朝食が100円で食べられるという学生支援プロジェクト。初日の12月12日(火)は、レストラン開店の8:00前から入り口前に行列ができた。1日あたりの限定数100食は、8:40頃にはすべて完売。多くの学生が訪れ、普段は食べられない100円の朝食を堪能した。

オープン20分前にはすでに10人以上の行列ができた

第1弾はキャンパスで育てた野菜入り「豚汁」

100円で提供されたのは、「魚系セット(鯖の味噌煮)」「肉系セット(豚生姜焼き)」「朝カレーセット」の3種類(メインの肉と魚は日替わりメニュー)。いずれも豚汁が付き、豚汁に入っているにんじんと大根、デザートのオレンジは農学部園芸学研究室で育てたものを使用。キャンパス内で育てた野菜を食べられることも今回のイベントのポイントだった。

発案したのは、農学部長である馬場正先生。「がんばっている学生たちに、厚木キャンパスで採れた食材を使った朝食を食べて、さらに元気にがんばってほしい。今回をきっかけに、朝食をとる習慣を身につけてほしい」という思いだったという。

 
魚系セット(鯖の味噌煮)
 
肉系セット(豚生姜焼き焼き)
 
カレー

 

「農学部だからできたプロジェクト」。馬場学部長のインタビューはこちらから!

 

一人暮らし、長距離通学…。朝食へのニーズは高かった

農学部はキャンパスの近くで一人暮らしをする学生の比率が高い。長距離通学をする学生も含め、朝食をとる時間があまりない学生は多く、馬場先生としても「健康を支える『食』を少しでも充実させたい」という思いが強かったのだという。

また、今回の食材提供に協力した農学部農学科の髙畑健教授は、

「今回豚汁に入れた大根とにんじんは、前日の朝8時に学生たちに協力してもらい収穫しました。もともとこのために育てていたわけではありませんが、ちょうど収穫のタイミングと合ってよかったです。自分たちの力で作った野菜をほかの学生の皆さんにも食べてもらい、栽培していた学生たちも喜んでいます。うちは学生中心の学びをしているんです」と話してくれた。

授業前の早い時間の開催だったにもかかわらず大盛況のうちに終わった初日。1月にはキャンパス内にあるベーカリーで同様の100円朝食イベントが開催される予定だ。

 

100円朝食を食べた学生たち

【自分たちが育てた野菜を味わう喜びと農業の面白さを噛みしめた】
 

園芸学研究室のみなさん

「夏と冬あわせて30種類程度の野菜を栽培しています。自分たちで作った野菜をこんな形で食べられてうれしいです。とてもやさしい味付けで美味しかった。明日以降も絶対に来たいです」

 

【「100円でご飯食べられるんだ!すごくいいな」と思ったのが第一印象】
 

不破百花さん(生物資源開発学科・3年)

「キャンパスから歩いて10分くらいのところで一人暮らしをしています。今回のイベントはキャンパス内に貼ってあるポスターを見て知りました。いつもは毎朝納豆ご飯って決めているんですが、バリエーションがないんですよね……。でも今回は100円で、野菜もいっぱい、フルーツまで食べれられたので、栄養満点な朝ごはんになりました」

 

【健康的な朝食を100円でいただけるのがありがたい。メニュー全制覇を目指します!】
小滝夏生さん(デザイン農学科・3年)
田中咲絵さん(動物科学科・3年)
熊谷幹大さん(農学科・3年)
 

園芸グリーン栽培部のみなさん

東京農業大学ならではの部活「園芸グリーン栽培部」の3年生。
「豚生姜焼きは、ボリューム満点で栄養バランスも計算されていてとてもありがたいです。健康的な朝食を食べられてよかった。毎朝来て全種類制覇したいですね」(小滝さん)
「私はカレーを頼みました。豚汁は野菜が美味しくて具沢山なのがとてもよかったです。私は千葉から厚木キャンパスまで朝5:40発の電車で通っています。いつもは朝食の時間が少なくてコンビニやカップ麺で済ませることが多いのでとても助かります」(田中さん)
「自分でも鯖の味噌煮をつくることはあるのですが、味噌がしっかり上手に味付けされていて、とてもよかったです。100円で定食が食べられるのは素晴らしいです」(熊谷さん)

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提供:東京農業大学