高校生から寄せられた悩みに対し、高校でスクールカウンセラーを務める公認心理師・臨床心理士の斯波涼介さんにアドバイスしてもらった。(安永美穂)

お悩み→課題が多すぎ、授業は早過ぎ。頑張っているのに…

私は高校に入って、課題の量の多さと授業進度の速さに必死でついていっている状況です。それなのに、学校の先生は「1週間で最低20時間は勉強しなさい」「遊びは1日30分まで」「これくらいはできて当然」などと言ってきます。また、自分は何もしないくせに、生徒に対しては「頑張れ、頑張れ」と言います。私は精いっぱい頑張っているのに分かってくれないと思うとストレスを感じます。(高校1年)

A. 自分だけでは解決できない状況のときほど、周囲の人に頼ろう。

これは、どれくらいの学力が求められる学校なのか、こうした指導方針がこの先生だけのものなのか、それとも学校全体のものなのかといった点なども分析しながら対応していく必要がある悩みなので、どうすべきかを一概に言うことはできません。

ただ、自分の力だけでは変えることができない問題に取り囲まれている状況であることは確かです。なので、一人で抱え込まないことが大切です。スクールカウンセラーや両親など、信頼できる大人に相談し、どのような解決策があるのかをその人たちと一緒にしっかり分析していきましょう。自分では変えることができない外的要因が多いときほど、「信頼できる人に頼る」ということを心がけてください。

 

斯波涼介さん

 

しば・りょうすけ 公認心理師・臨床心理士。公立高校のスクールカウンセラー、障害者施設やカウンセリングルームなどで相談や検査の仕事をしている。