浦和実業学園高校の長谷川剛志君(現3年)は、高い難易度で知られる日商簿記検定1級に合格した。さいたま商工会議所によると、同検定の1級に合格した県内の高校生は2012年以来だという。

簿記1級合格を果たした長谷川剛志君

朝も放課後も勉強重ね

昨年11月に受験し、1月に合格証書を手にした。「高1の半ばを過ぎても勉強に身が入らない。そんな自分に引け目を感じていたんです」(長谷川君)。そこで一念発起して、高校1年の冬に簿記検定への挑戦を決めたという。

同校商業科に通う長谷川君は、授業で学んだ簿記の知識を生かして3級に合格。次の目標である2級合格には、授業内容に加え、より専門的な知識が求められる。「ですが、自宅では全く勉強できないタイプ。学校の教室で自主勉強を始めました」。朝早く登校して約1時間、放課後から約5時間、週5日の試験勉強に取り組むのが、1級合格までの習慣になった。

2級合格後からは、学校での自主勉強に加えて、専門学校に週3日通い始め、さらに勉強に没頭した。「簿記の基礎問題を何度も反復。培った基礎知識で応用問題に挑戦する。試験が近づくと過去問題にも取り組みました」。長時間の勉強の息抜きは音楽鑑賞。長谷川君の場合は、ヘッドホンで音楽を聴きながら勉強した。「それは良くないと言う人もいますが、僕には合っていた。精神的にリラックスしたし、音楽が集中力持続の大きな助けにもなったんです」。猛勉強の成果が実り、長谷川君は初挑戦で1級合格という快挙を成し遂げた。

次は公認会計士目指す

 現在は、大学進学を目指して受験勉強に励んでいる。「簿記検定合格のための勉強法は、他の教科にも応用できる。今は英語の勉強に力を入れています」。大学では「経済学を学びたい」と、思いを()せている。「大学生になったら公認会計士の資格も取りたいです」