7人で桜の葉を使った研究に取り組み、3月の関東近県SSH合同発表会(東京工科大学蒲田キャンパス)で成果を発表した

植物の染色に興味を持った浦和第一女子高校の7人が1年生だった昨年度、学校のシンボルともいえる桜を使い、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)としての研究に取り組んだ。

百田衣吹さんは「入学当初からいろいろな桜が身近にあったので、種類によって布の染まる色に違いが出るのかを調べたいと思った」と説明する。使用したのはソメイヨシノ、ヤマザクラ、サトザクラ、オオシマザクラの4種類。10月と11月に校内で葉を採取し、水で煮出して染色液を作った。

染色液で布を染めてみると、ソメイヨシノはオレンジ色、ヤマザクラは薄茶色、サトザクラは濃いピンク色、オオシマザクラは薄いピンク色と、桜の種類によって染まる色に違いが出た。

きれいな色に感動

染料を布に定着させるため、ニッケルや鉄などの金属イオンを含む媒染剤を使うと、媒染剤の種類によっても染まる色が違うことが分かった。太田佳里さんは「媒染剤そのものの色が影響するのでは、と推測できたが、規則性は見いだせなかった」と話し、春日萌花さんは「媒染剤の種類を増やせば、はっきりしそう」と推察した。

中島緋菜さんは「花ではなく葉を煮出したのに、桜の花のようなきれいな色に染められることに感動した」と振り返った。(文・写真 山口佳子)