甲府市立甲府商業高校ソングリーダー部は、16年前に同好会として発足し、めきめき力をつけてきた。3月23、24日(現地時間)にアメリカで開催された「ミスダンスドリルチーム・インターナショナル in USA 2012」大会に日本代表として出場し、本場の演技を吸収。さらなる飛躍へのステップとなった。

部は1996年の山梨インターハイ開会式のパレードリーダーを務めた生徒の強い希望がかない、同好会としてスタート。わずか16年で、全国大会でも常に上位入賞する実力校となった。顧問の吉成純子先生は「部員のほとんどが高校に入学してから、ダンスに初めて取り組みます。部員全員が大会に出場するのが部の方針」と話す。上級生が下級生の指導をすべて行うことで、自然と仲の良い連帯感のあるチーム作りができている。一人ひとりが自主的に技術の向上にも努めていることも、強さの秘訣だ。

出場した国際大会は、13部門のカテゴリーで競われ、同部はソングリーダーズ/ポン部門にエントリー。両手に持ったカラフルなポンポンを生かしたダンス演技、チーム全体の動きや表現力などが評価される。

大会には「日本代表としての自覚を忘れず、みんなの気持ちを一つに合わせて、私たちのパワフルな演技を披露したい」(部長の飯室すみれ子さん・3年)と意気込んで臨んだ。

全米大会では精いっぱいの演技を見せたが、惜しくも入賞にはならなかった。「大会では、演技の振り付け一つ一つにも圧倒的な違いを見せられたが、生徒たちには良い経験になった」と吉成先生。帰国後に、部員たちは「現地で学んだダンスやポンポンの振り付けを、練習に取り入れたい」と、早くも演技力のレベルアップを目指している。「最高の笑顔と、最高の演技」に、より一層の磨きをかける部の活躍を、期待したい。(文・写真 髙野雅裕)