勉強の中で、どうしても避けて通れないのが「暗記」。覚えれば確実に点数になる暗記科目の対策を、効率的に進めるためのポイントを紹介します。どれも普段の学習に簡単にプラスできるので、ぜひまねしてみてください。(高校生記者・桜いをり=3年)

【1】まずは「書かずに」覚える

1つ目は「できるだけ書かずに」反復することです。覚えたい言葉を何度も書いて覚えるという人も多いですが、その方法は、どうしても覚えられないもののために取っておきます。

線を引いたところを赤シートで隠すと文字が消える、青いチェックペンがおすすめ

まずは、赤シートや穴埋め問題を活用しましょう。この時も、練習問題のように紙に答えを書いていくのではなく、答えを頭にぱっと浮かべたり、口に出したりして、とにかく何度も反復していきます。私の場合、「見たら1秒で反射的に答えられること」を覚えた目安に設定しています。念入りに頭に入れておくことでテストにもリラックスして臨めるので、少し厳しいくらいに設定するのがおすすめです。

その中で、どうしても覚えられないもの、何回反復しても間違えてしまうものは、書いて頭にたたき込みます。ふせんなどにまとめて、教材の表紙に貼っておくのも効果的です。

【2】隙間時間に覚えたことを思い出す

2つ目は、隙間時間に覚えたことを頭の中で思い出すこと。私は信号待ちや就寝前などに、覚えた言葉やその意味などをいくつかぱっと頭に浮かべて、「さっきは、これとこれを覚えた」と確認しています。

まんべんなく思い出すのではなく、印象に残っているところや、ひとつふたつだけでも大丈夫。テストのときに一番重要なのは「覚えたものを思い出すこと」です。頭にたたき込んだものを、必要な局面でぱっと取り出すことに重点を置いて対策することが大切です。教材や筆記用具は使わず、「ただ思い出すだけ」のこの習慣が、周りと差をつけるポイントです。

どうしても覚えられない部分をメモするには、小さめの手帳がおすすめ。隙間時間にさっと取り出し確認

暗記のときに最も効果的なのは「覚えて、忘れて、思い出して、覚える」という繰り返しだと思います。なので、忘れても慌てないことがとても大切です。一、二度確認して「覚えた」と思っても、少したってから問題を解いて「全く覚えていなかった」と落ち込んでしまうこともあるはず。しかし、そこでもう一度教材などを見返して思い出したり、覚え直したりすることで、さらに記憶を定着させられます。忘れても落ち込むことなく、「完璧に覚えるためのステップのひとつ」と前向きに捉えて向き合ってください。

「思い出す」「忘れる」を意識して

暗記科目は、反復して対策することで必ず身に付きます。一日に割く勉強時間は短くても、試験の2〜3週間前など、早いうちから毎日対策することがおすすめです。ただ「覚える」だけでなく「思い出すこと」と「忘れること」をセットで意識して、ぜひ暗記科目を味方につけてください。