2023年に大流行した「MBTI診断」。人の性格を16タイプに分類する性格診断です。私はMBTIがきっかけで、「辞めたい」と思うほど苦しかった学校生活が一変。少しずつですが、学校が安心できる場所になってきました。(高校生記者・さぼてん=2年)

人に気を遣い学校生活が苦しい

私は1人で行動することが好きなタイプです。友達と一緒に過ごして楽しいこともたくさんありますが、1人の時間を確保したいと思うことも多く、移動教室や休み時間は1人で過ごすことがほとんどです。

教室ではほとんど一人で過ごす

しかし、学校で1人で行動している人はあまり見かけません。「友達と行動するのが当たり前」ということに違和感を抱き、「無理にでも話を合わせてグループに入らなければならないのか」と悩んでいました。「心地よい距離感の違い」で葛藤がある中で、人に気を遣ってばかりで、学校にいると自分を見失いそうになって苦しかったです。

MBTI診断でクラスメートと意気投合

ある日、クラスメートに「MBTI診断やったことある?」と話しかけられました。以前、課外活動で出会った友達にすすめられてやったことはありました。しかし、1人で過ごすことの多い私は、クラスメートに自分のことをほとんど話したことがなく、その時初めて自分のタイプを人に言いました。

「同じだ!」。話しかけてきた子と私は同じ「INFP(仲介者)」タイプだったのです。いつも自分の性格と似たような人がいないと思っていたので、クラス内に同じタイプの人がいることにとても驚きました。それがきっかけで、その日の休み時間は初めてクラスメートと昼ご飯を食べました。

日々の「いいこと」を書きとめているダイアリー

「何でも話そうね」と言われうれしくて

話してみると「友達と過ごす時間は楽しいけれど、ずっと一緒にいると疲れやすい」「人に気を遣いすぎる」など、互いに共感できる点がたくさんありました。私は自分のことを話すのが苦手ですが、気づけばそれまで誰にも言えなかった自分の特性や苦手なことまで話していました。

休み時間の最後に、「私たちは人にすごく気を遣ってしまうタイプだけど、2人の間では気を遣わず何でも話そうね」と言われました。私は本当にうれしくて、胸がいっぱいになりました。

友達ができて心が軽くなった

苦手なことだらけの学校生活、相変わらず学校に行きたくないと思うこともあります。ですが、自分のことを話せる友達ができたことで、以前よりもはるかに心が軽くなったように感じます。

性格診断をあまり信じない人も、ぜひMBTI診断をやってみてほしいです。すてきな発見があるかもしれません。