埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科では、生命科学・環境科学・物質化学を教育研究の3本柱に据え、専門分野の教育・研究を進めている。なかでも環境物質化学研究室の本郷照久教授の研究グループは、「循環型農業を推進する共同研究活動」を進めており、注目を集めている。

 

 

牛ふんによる悪臭問題の解決に取り組む

埼玉県深谷地域で行われている牧畜農業では、堆肥を製造する際に悪臭が発生するという問題が起こっている。本郷教授の研究グループによる共同研究では、その臭気成分を定性・定量的に分析。においの原因物質の解明や、悪臭の低減策を探索しながら、臭気成分に効果的な吸着剤を農業廃棄物から作製することを目指している。

 

「埼玉工業大学のある深谷市は『深谷ねぎ』で有名ですが、ブロッコリーやきゅうりなどほかの野菜の生産も盛んで、野菜全体の産出額が全国6位。一方で『武州和牛』などの畜産業も盛んな地域であり、家畜排せつ物の処理が問題になっていました。この家畜排せつ物から堆肥やエネルギーをつくり、それを農業生産に利用することで、深谷発の新規循環型農業を確立したいと考えています」と話す本郷教授。

 

このように、環境物質化学研究室では、物質化学の知恵や技術を使い、SDGsの達成を目指した研究を行っている。

 

 

多彩な2学部5学科で丁寧な教育

「テクノロジーとヒューマニティの融合と調和」という理念、そして仏教精神を基盤とする建学の精神をもとに、エンジニアや実務家などを養成する埼玉工業大学。工学部と人間社会学部の2学部5学科で、きめの細かい丁寧な教育を行っている。今回紹介した工学部生命環境化学科も含め、その全体像を知っておこう。

工学部 機械工学科(機械工学専攻/ロボットスマート機械専攻)

技術立国・日本の未来の産業を支えるスペシャリストを目指す機械工学専攻。ロボット・スマート機械専攻ではらおぼっとの設計に必要な技術や知識を基礎から修得する。

 

工学部 生命環境化学科(バイオ・環境科学専攻/応用化学専攻)

バイオ・環境科学専攻では、生物・科学系の基礎と専門技術を体系的に修得。応用化学専攻は、多彩な実験・実習を通して柔軟な対応力を身につけたエンジニアを目指す。

 

工学部 情報システム学科(IT専攻/AI専攻/電気電子専攻)

IT専攻ではインターネット、CG、スマホからVR、ARまでITのプロを目指す。AI専攻では、AIの活用法から開発、運用までマルチに対応できる知識・技術を身につけられる。電気電子専攻では、工業製品から社会インフラ、医学等のあらゆる産業分野に不可欠な電気・電子系のオールラウンドエンジニアを目指す。

 

人間社会学部 情報社会学科(経営システム専攻/メディア文化専攻)

経営システム専攻では情報、法律、経済、会計、財務などを学ぶ。メディア文化専攻では、CGやデジタル音楽の制作、思想や人文学から物事の考え方を学ぶ。

 

人間社会学部 心理学科(臨床心理専攻/ビジネス心理専攻)

臨床心理専攻では、心理職に必要な知識や理論、技法を習得。ビジネス心理専攻では、心理学とあわせて社会学や経済学などを学びビジネスの世界で応用できるジェネラリストを目指す。

 

この夏はWEB OPEN CAMPUSで学びを体験

5学科研究室紹介をはじめ、クラブ・サークル・学生プロジェクト紹介や、入試概要説明などさまざまなプログラムが用意されている埼玉工業大学のWEB OPEN CAMPUS。8月は2回開催される。興味のある学科や研究室があれば、ぜひ参加してみよう。

 

Web OPEN CAMPUSは、8月7日(日)、28日(日)、9月17日(土)に開催!

提供:埼玉工業大学