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【最優秀賞】
 
 植松 幹太(福岡・西日本短期大学附属高等学校2年)
 栗をむく母なき秋がまた巡る
 

受賞者コメント

このような大きな賞をいただきありがとうございました。まさか自分が最優秀賞を受賞できるなど思ってもみないことでたいへん驚きました。何度も何度も推敲し、応募した作品なのでとても嬉しく思っております。
現代文の授業で創作したので応募しようと思いました。自分の体験を俳句に詠むとき、実感を大切にしながら、読む人にそれが的確に伝わるように表現を工夫しました。
俳句は自分の思ってることを17文字の短い言葉で表現しないといけないので、推敲する際に歳時記や辞書で言葉を調べました。その中でさまざまな言葉を知ることができました。私は硬式野球部に所属していますが、監督からも言葉を獲得して自分が思ったことや感じたこと、考えたことを言葉として表現するように言われています。自分を見つめ、それを表現していくことで少しずつ成長できているように感じます。
将来は、理学療法士になりたいので専門学校へ進学したいと思っています。他の人の作品をたくさん読んで、そこから多くのことを学びながら、これからも創作活動に励んでいきたいと思います。

 
【優秀賞】 
 
毛塚 悠斗(茨城県立結城第二高等学校4年)
  深呼吸青葉深緑深呼吸
 

受賞者コメント

ありがとうございます。授業で出してみないと言われて応募しました。
作品の創作にあたっては、自分が考えるものを書いてみました。創作活動を通して、良い作品を作る難しさを学びました。
将来就きたい職業は、製造業です。今後も沢山作り、より良いものを作りたいと思います。

 
川田 暖士(東京都立昭和高等学校3年)
  贋作のひまわりに寄る刺蛾かな
 

受賞者コメント

まさかこのようなコンテストで優秀賞を頂けるとは思っておらず、大変驚いております。そして今回受賞したことに強い喜びを感じると共に、このコンテストを紹介してくれた高校の文芸部には感謝してもしきれません。
高校の文芸部で参加してみないかと紹介され、応募しました。「贋作のひまわり」という比較的与える印象の強いであろう名詞から、「刺蛾」という季語にしっかりと視点が動くようにということは意識しました。
俳句を詠み始めたのは高校生になってからですが、それがきっかけで色々なものを題材に出来るかと観察することが増えたように感じています。高校生活では文芸部で小説や俳句など様々なジャンルでの創作活動を行ってきて、その為に小説家になろうとか俳句の道を極めようといったことは考えていませんが、このような経験が何らかの形で活かせるようにしていきたいですし、創作活動も少しずつでも続けていきたいなと思っています。
今後、様々な情景を俳句に起こせるように、そして自分が感動したものを多くの人に伝えることが出来るよう、初心を忘れず邁進していきたいと思います。

 
 
【佳作】
 
魚地 妃夏(神奈川・慶應義塾湘南藤沢高等部2年)
囀を喰はむと妹の描きし蛇
 
菊間 麻涼(静岡・加藤学園高等学校1年)
新しい制服で行く墓参り
  
冨里 光詩(愛媛県立松山工業高等学校3年)
点滴の支柱に蝉の殻一つ
 
南 幸佑(東京・海城高等学校2年)
卒業の日やハンカチに馬が跳ね
 
落井 源真(福井県立武生高等学校3年)
皿一枚割れた三月十一日
 
 
【入選】
 
戒能 李咲(福島県立安積黎明高等学校1年)
春雷や楽譜をめくる指をとめ
   
中井 道満(京都府立北嵯峨高等学校1年)
雨蛙鳴けば緑の香りかな
 
井澤 里映(和歌山・和歌山信愛高等学校1年)
教科書を立たせて作る日除かな
 
江藤 雄士(埼玉・星野高等学校2年)
まだ白き鎌を構える子かまきり
 
渋谷 和真(秋田県立秋田高等学校1年)
蜘蛛の囲を透かして星座仰ぎけり
 
金井 つぐみ(山口・柳井学園高等学校1年)
失恋の姉と静かなかき氷
 
鈴木 美冬(北海道・旭川実業高等学校1年)
図書館の本の香りや夕月夜
 
江﨑 麗菜(福岡・西日本短期大学附属高等学校2年)
マレットの打音重なる雲の峰
 
清水 一澄(千葉・芝浦工業大学柏高等学校3年)
マドレーヌ食う一瞬も驟雨かな
 
小林 菜々美(東京・国際基督教大学高等学校2年)
唖蝉を聞く鶏肉の筋を剥ぐ
 
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