中学生、高校生を対象に武蔵野大学工学部数理工学科が募集する「数理工学コンテスト」。第3回となった今回は、全国から101作品の応募があり、そのうち10作品が入賞を果たした。

次代を担う理系高校生たちが栄えある受賞

数理工学の普及や数理工学教育の推進に貢献することを目的に開催されている「数理工学コンテスト」。今回は全国の中学校・高校から101作品の応募があった。作品は、物理や化学、生物などの自然科学分野をはじめ、日常的な統計やシミュレーションなど、分野は多岐にわたり、中高生らしいアイデアが盛り込まれた研究が多かったことが印象的。そのなかで、最優秀1作品、優秀2作品、激励賞5作品、審査員賞2作品の計10作品が選ばれた。3月25日(土)には、武蔵野大学有明キャンパスにて授賞式を開催。受賞者、審査委員が一同に集まり、表彰および審査委員による入賞作品の講評が行われた。

受賞者・審査員の集合写真。
入賞した10作品については、ひとつひとつ審査委員による講評が行われた(写真は西川哲夫教授)。

審査委員評

力作ぞろいで審査が難航

武蔵野大学工学部数理工学科
 教授 薩摩順吉氏

第3回の今回も全国から作品が寄せられ、数理工学の汎用性を反映したユニークな作品が多く集まった。力作ぞろいで審査が難航した。中学、高校で学んでいる数学・情報の知識が、実社会の幅広い分野で生かされるという可能性を知って、これからももっと学び続けて欲しい。

薩摩順吉教授

最優秀賞

広島大学附属高等学校3年「トンボ班」

◆研究の内容
トンボの翅脈(しみゃく)におけるボロノイ構造のもつ利点を解明することを目的とし、ボロノイ図との類似性と相違性に注目して考察、特徴を数値化することで、どの程度ボロノイ図の利点が表れているのか調べました。

◆研究のきっかけ
自然界にボロノイ構造を持つものがあることに興味がありました。たまたまトンボの翅にボロノイ図があることをテレビで見て、調べてみたらまだ先行研究がなかったので、だったら自分たちでやろう!と思いました。

 

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