10月22日(日)、鎌倉女子大学で「第6回お弁当甲子園」の表彰式が開催された。食べてもらいたい人を思って作ったお弁当の写真と、込められた思いを審査する、高校生のための大会だ。当日は、全国225校5073作品から入賞者した高校生が、北海道や愛知県などから参加し、晴れやかな舞台に立った。
5073作品から選ばれた 気持ちのこもったお弁当
審査員長・吉田啓子教授による開会挨拶でスタート。1人ひとり賞状を授与され、最優秀賞に輝いた羽佐間香子さん(神奈川・私立横浜雙葉高校2年)が作品発表を行った。「私の祖母は、作った料理を人がおいしそうに食べるのをいつもうれしそうに見ているんです。そんな祖母を喜ばせようと思い、作ったお弁当です」という羽佐間さんに、会場からあたたかな拍手が送られた。
また優秀賞は男子2人。織茂秀紀くん(埼玉・私立本庄東高校3年)は、祖父の思い出を話してくれる住職に作ったお弁当で、昨年に続く優秀賞の受賞という快挙だ。木幡颯人くん(東京・都立竹早高等学校1年)は、「一番大切」という気持ちを込めて、「彼女」へのお弁当を作った。家族へのお弁当が多い応募作品の中、優秀賞2人は独創性が評価されたといえよう。
特別審査委員の写真家・阿部了氏は「お弁当を作ることは、楽しかったり誰かに伝えたかったりするもの。羽佐間さんの作品には、そのすべてが入っていました」と講評した。その後は、キャンパスツアーや懇親会で学生と触れ合い、受賞者は充実した時間を過ごした。
審査の基準はオリジナリティ、盛り付け、栄養バランスなどはもちろんだが、作る相手に対する「私の思い」を重視している。それぞれの思いを込めて作ったお弁当。しかし、お弁当作りを通じて、ふだん作ってくれる人の気持ちや苦労がわかったという受賞者が多かった。高校生にとっては、本当に大切なものを知る機会となったようだ。
受賞者 喜びの声
第6回お弁当甲子園入賞者
- 【最優秀賞】
- 羽佐間香子(神奈川・横浜雙葉高校2年)
- 【優秀賞】
- 織茂秀紀(埼玉・本庄東高校3年)/木幡颯人(東京・竹早高等学校1年)
- 【入選】
- 佐藤桃夏(北海道文教大学明清高校2年)/竹内愛理(愛知・安城高校3年)/原紫陽花(広島・進徳女子高校3年)/加藤由里香(愛知・豊橋南高校3年)/吉野小夏(東京・竹早高校1年)
- 【佳作】
- 勝野有咲(神奈川・横浜雙葉高校2年)/郷右近夏海(神奈川・大船高校1年)/井田佳夏子(山口・山口農業高校2年)/板倉咲希(愛知・古知野高校2年)/水本朱音(千葉・佐倉東高校2年)/迫田帆乃夏(東京・立川女子高校1年)/荒木瑞紀(東京・聖ドミニコ学園高校2年)/前川六花(東京・聖ドミニコ学園高校2年)/國松六花(東京・かえつ有明中・高校2年)/印貢萌笑(愛知・豊丘高校1年)
- 【学校賞】
- 広島県立広島商業高校/神奈川・私立鎌倉女子大学高等部/愛知県立豊丘高校
- 【鎌倉女子大学賞】
- 福岡県立香椎高校/東京・私立立川女子高校/広島・私立清水ヶ丘高校
羽佐間 香子さん