2023年12月16日、「第2回 東京農大SDGsコンテスト」(主催:東京農業大学)の最終審査が東京農業大学・世田谷キャンパスの横井講堂にて行われた。SDGsの17の目標と、東京農業大学が掲げる「学びのキーワード」から、地域社会をより良くするために高校生ができること、取り組んでいることを応募してもらった。最終選考に残った5名によるプレゼンテーション(1人5分間)を行い、厳正な審査によって最優秀賞が決定した。

 

        主催:東京農業大学  後援:株式会社共同通信社

【応募件数】
応 募 校 数:43校
応募作品数:208作品

【賞】
最優秀賞:1作品(賞状・副賞5万円)
優 秀 賞:2作品(賞状・副賞3万円)
特 別 賞:2作品(賞状・副賞2万円)

【審査委員】
■審査委員長 
上岡 美保(東京農業大学副学長・国際食料情報学部国際食農科学科教授)
■審査委員  
天野 正治(農林水産省経営局総務課長)
川瀬 良子(TOKYO FM&JFN日本の農業を応援する番組
                 『あぐりずむ」パーソナリティ)
桑山 岳人(東京農業大学副学長・農学部動物科学科教授)
上原万里子(東京農業大学副学長・応用生物科学部食品安全健康学科教授)
矢嶋 俊介(東京農業大学副学長・生命科学部バイオサイエンス学科教授)
千葉 晋 (東京農業大学副学長・生物産業学部海洋水産学科教授)

受賞作品紹介 

【最優秀賞】 小田 公花 (山口県立田布施農工高等学校 3年) 

 
 

「未来を変える、農業教員 ~夢とSDGsにつながるボランティア活動~」

【要 旨】地域社会に必要なものは何か。筆者は地域連携がきっかけで農業教育が必要だと考えた。地元の子ども食堂の活動に参加していく中で、情熱を持ち活動されている大人の姿や、事情を抱えた子どもとの出会いから、自分にできることは何かと考えて、加工教室を開催した。そこで、農業をとおして子どもたちが笑顔になり地域がつながる姿を見て、教えることの楽しさや、やりがいを感じ将来は「未来を変える農業教員」になりたいと思った。

 

【優秀賞】 眞鍋 結香 (香川県・星槎国際高等学校 3年) 

 
 
 

「不登校生と地域が結び付き農業の扉を開く」

【要 旨】不登校生には居場所がないだけでなく、質の高い教育がいきわたっていない。一方、地域には若者が来ないという課題がある。そこで、様々な地域で農業を通して自然と人と関わり、学べる居場所を提供するアプリを提案する。多様性が求められる今、アプリを使い、教室以外で居場所となる教育の場を提供することは生きやすい環境を作る第一歩となる。また、地域の農家で居場所を見つけた若者が地域に住むことにもつながるかもしれない。

 

【優秀賞】 佐々木 芽生(秋田県立大曲農業高等学校 2年) 

 
 
 

「環境保全と生産性向上に貢献できるヘラクレス堆肥の可能性」

【要 旨】環境保全と生産性向上を兼ね備えた農業を実現するには、家畜糞堆肥より安価で扱いやすく環境に優しい有機肥料の普及が必要である。そこで、シイタケ栽培後の廃菌床を食べたヘラクレスオオカブトの糞の肥料としての可能性を模索した。ホウレンソウ・エダマメ・キャベツ・サツマイモ栽培において有効性を確認し、水耕肥料としての可能性も模索している。収量や品質は落とさずに環境を保全できる新資材ヘラクレス堆肥を広めたい。

 

【特別賞】 髙嶋 雄太 (市立札幌旭丘高等学校 2年) 

 
 
 

「牛乳の有効活用方法」

【要 旨】牛乳の大量廃棄問題に対処し、地域社会を改善するため、牛乳からカゼインプラスチックを作成する研究を行いました。カゼインは牛乳に含まれるタンパク質で、生分解性を持つプラスチックに転化可能です。異なる脂肪含有量の牛乳からカゼインプラスチックを製造し、高強度と美しい特性を発見しました。今後は持続可能な製品開発を目指し牛乳の廃棄削減と環境への貢献を追求し、北海道の地域社会を向上させることを目指します。

 

【特別賞】 藥師寺 晃久(愛媛県立宇和島東高等学校 2年) 

 
 
 

「SDGs.15 陸の豊かさも守ろう 三間町の濁水をきれいにしたい!」

【要 旨】宇和島市の隣にある三間町では米作りとして有名です。寒暖差の激しい気候、栄養が豊かできれいな土壌で米作りに適した土地です。しかしその水田では、田植えの前に行われる代掻きの後の排水が四万十川の清流を濁してしまうという問題があります。そこで私は宇和島市で有名な真珠養殖の廃棄物である貝殻を使って濁水の泥の粒子を沈殿させ、水を奇麗にしようとしました。

 

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