埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科では、生命科学・環境科学・物質化学を教育研究の3本柱に据え、専門分野の教育・研究を進めている。なかでも環境物質化学研究室の本郷照久教授の研究グループは、「ユリの茎を有効活用する研究」を進めており、注目を集めている。

 

捨てられてしまうユリの茎を有効活用

埼玉工業大学のキャンパスがある埼玉県深谷市は、深谷ネギと共にユリの出荷量が全国でも上位に入る。しかし、ユリの出荷時には余分に切られた大量の茎が年間350トンも捨てられているという。

そんな課題を抱える深谷グリーンパークと、埼玉工業大学 工学部 生命環境化学科(環境物質化学研究室)本郷照久教授の研究チームは共に、ユリの出荷時に大量発生する茎の再資源化について、2023年4月より共同研究を進めている。

共同研究では、本郷教授の研究チームがユリ茎から繊維やセルロースを取り出す技術の確立、深谷グリーンパークがユリ茎の供給や製品開発を担う。

本郷教授が行った成分分析によると、ユリ茎に含まれるセルロースは一般的な木材よりも多いことが分かった。そこで、ユリ茎から抽出した繊維やセルロースを原材料として和紙を用いた製品の開発を進め、廃棄物の発生抑制・天然資源の消費を抑制し、環境への負荷ができる限り低減される社会を目指している。

埼玉工業大学工学部生命環境化学科 本郷研究室HPより

さらに、化学薬品の使用量低減や再利用により環境負荷の低い分離・精製方法も開発を進めており、環境物質化学研究室では物質化学の知恵や技術を使い、SDGsの達成を目指した研究を行っている。

 

多彩な2学部5学科で丁寧な教育

「テクノロジーとヒューマニティの融合と調和」という理念、そして仏教精神を基盤とする建学の精神をもとに、エンジニアや実務家などを養成する埼玉工業大学。工学部と人間社会学部の2学部5学科で、きめの細かい丁寧な教育を行っている。今回紹介した工学部生命環境化学科も含め、その全体像を知っておこう。

【工学部】

 

工学部 機械工学科(機械工学専攻/ロボットスマート機械専攻)

技術立国・日本の未来の産業を支えるスペシャリストを目指す機械工学専攻。ロボット・スマート機械専攻ではらおぼっとの設計に必要な技術や知識を基礎から修得する。

 

工学部 生命環境化学科(バイオ・環境科学専攻/応用化学専攻)

バイオ・環境科学専攻では、生物・科学系の基礎と専門技術を体系的に修得。応用化学専攻は、多彩な実験・実習を通して柔軟な対応力を身につけたエンジニアを目指す。

 

工学部 情報システム学科(IT専攻/AI専攻/電気電子専攻)

IT専攻ではインターネット、CG、スマホからVR、ARまでITのプロを目指す。AI専攻では、AIの活用法から開発、運用までマルチに対応できる知識・技術を身につけられる。電気電子専攻では、工業製品から社会インフラ、医学等のあらゆる産業分野に不可欠な電気・電子系のオールラウンドエンジニアを目指す。

 

【人間社会学部】

 

人間社会学部 情報社会学科(経営システム専攻/メディア文化専攻)

経営システム専攻では情報、法律、経済、会計、財務などを学ぶ。メディア文化専攻では、CGやデジタル音楽の制作、思想や人文学から物事の考え方を学ぶ。

 

人間社会学部 心理学科(臨床心理専攻/ビジネス心理専攻)

臨床心理専攻では、心理職に必要な知識や理論、技法を習得。ビジネス心理専攻では、心理学とあわせて社会学や経済学などを学びビジネスの世界で応用できるジェネラリストを目指す。

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提供:埼玉工業大学