バレーボールの強豪校として知られ、2020年1月の「春高バレー」にも出場した細田学園(埼玉)。主将を務めた伊藤奈那(3年)に、どうやってチームをまとめてきたかをインタビューした。(文・写真 高校生記者・中澤彩恵)

行動は背中で魅せる

主将としてチームを引っ張っていくために、「行動を背中で見せられる」ように意識しました。

言葉でうまく伝えられるタイプではないので、自分自身の行動から良くしていこうと思いました。

主将の伊藤

学年の垣根を作らない

コミュニケーションを取るために、部員一人一人に体調管理など、細かく声を掛けることを大切にしました。

練習で元気なかったり泣いていたりしたら、必ず声を掛けるようにしています。

バレーに対しては真剣ですが、普段は一緒に面白いことしたり、ふざけたりしています。後輩とも学年の垣根を作らないようにコミュニケーションを心掛けています。

諦めたい気持ちとの葛藤

主将としてチームを引っ張っていきたいのに、夏にけがをしてしまい、3カ月ほどプレーできませんでした。周りからうまく声を掛けることが出来なくて、とてもつらかったです。

チームとしても負けが多くなってしまい……ケガしてつらいことがたくさんあって諦めたいって思ってしまいがちでしたが、一番大切なのは自分の強い気持ちだと思いました。

どんな状況でも、目標を思い出すことを心掛けていました。

メンバーはみな仲良しだ

憧れの学校で3年間バレーができて成長した

春高バレーでは、「まずは初戦を勝つ」という目標を掲げていましたが、なかなか自分たちのバレーができずミスで終わってしまいました。

自分たちの中でも後悔が残る試合になってしまいました。ですが、3年間、細田学園でバレーをして、技術面も生活面でもとても学べることがありました。

 

春高では勝てなかったけど学べることがたくさんあったから、この経験を無駄にしないで、これからに活かしていきたいです。

3年間、とても練習はきつくて苦しくて逃げ出したくなった時もありました。それでも最後まで頑張れて、本当にたくさん成長できたと思います。

憧れだった学校で、夢の舞台にたてて良かったです! 来年は、自分たちの分まで、この悔しさをばねに頑張ってほしいです。

チームデータ
部員29人(1年生7人、2年生10人、3年生12人)。近年の大会実績は、5回連続20回目春高出場。練習日は週7日。部のモットーは心技切磋琢磨。