優勝した北海道帯広南商業高校チームの3人

高校生が3人1チームで、地元の特産物を使ったオリジナル料理を考案・調理する「第4回ご当地!絶品うまいもん甲子園」の決勝大会が10月16日、東京で開かれ、138校の中から選ばれた8校が出場。優勝したのは、十勝名物の豚丼をアレンジした「とんチャパ」を披露した北海道帯広南商業高校だ。(文・中田宗孝、写真・幡原裕治)

パン生地と組み合わせ

決勝大会は、料理の味だけでなく、ご当地の食材を上手に生かすアイデア力、料理の魅力をアピールする5分間のプレゼンテーションなども審査の対象になった。

同校クッキング部に所属する3人は、帯広・十勝地方の名物「豚丼」の具材をチャパティと呼ばれる薄いパン生地に包んだ「とんチャパ」を考えた。

30分の制限時間内で「とんチャパ」を調理した(写真提供・食の甲子園協会)
 

豚に扮してプレゼン

決勝大会は30分の制限時間内に調理しなければならない。太田有香さん(3年)は「内心焦りましたが、『豚肉を焼きます』『できました』『いいね!』など、メンバー同士の声掛けが今までで一番良かったです」と振り返る。

3人は調理後のプレゼンで、ピンクのレインコート、豚の鼻と耳を身に着け、北海道の「どろぶた(放牧豚)」に扮(ふん)して登場。地元を紹介する動画や手作りフリップも使って、食材の鮮度やおいしさを伝えた。食感を良くするために生地を改良し、キュウリを新たに加えるなど、地方予選から決勝までに加えた工夫もアピールし、審査員から評価された。

豚に扮してプレゼンした(幡原裕治撮影)

田原美優さん(3年)は昨年もこの大会に出場したものの、結果は予選落ちだったという。2年越しの優勝に「牧場や農場の方をはじめ、十勝の多くの人が食材提供や料理指導で協力してくれました。その方々に優勝の報告ができるのが、本当にうれしい」と喜びを語った。