公務員(保育士)坂本舞さん(淑徳大学短期大学部こども学科2016年卒業)

淑徳大学短期大学部こども学科で保育を学び、現在は公立保育園に勤務している坂本舞さん。保育士になって4年目の今、ときにはやめたいと思うほど悩み、試行錯誤しながら、子どもの成長に寄り添う日々にやりがいを感じている。保育士の仕事の魅力について語ってもらった。

目指したのは高3の夏

将来は専門職に就きたいと考え、高校時代に病院や保育園でのボランティアを経験。3年の夏に保育士を目指すことを決意しました。淑徳大学短期大学部に入学したのは、雰囲気が自分に合っていると感じたから。在学中の手厚いサポートのおかげで、希望していた公立保育園にも就職することができました。

なりたくてなった保育士ですが、楽しいことばかりではありません。「こんな保育がしたい」という理想はあってもなかなかうまくいかず、ときにはやめたいと思ってしまうこともあります。何よりつらいのは、子どもにけがをさせてしまったとき。たとえ不可抗力の事故であっても自分を責めてしまいます。

受け持った女の子に変化が…

それでも保育士になってよかったと思えるのは、子どもの成長を見ることができるからです。年少のクラスを初めて持った年、大人になかなか心を開いてくれない女の子がいました。保育士の話に耳を傾けてくれず、近寄ろうとしただけで「やだ。こっち来ないで。嫌い」と言われてしまいます。手が汚れることを気にして、粘土遊びもしません。他の子どもがトイレで排泄ができるようになっていくなか、トイレの中に入ることさえいやがりました。

月に一度の園内の会議では、その子との関わり方について何度も話し合われました。私自身も悩みましたが、試行錯誤するうちに、変化が見られるようになりました。表情が柔らかくなり、次第に絵本を読んでほしいと膝の上にのってきたり、おやすみなさいのハグをしにきたりするようになったのです。一緒にトイレに行くこともできるようになりました。「この人なら大丈夫」と安心してくれたのだと思います。クラスが変わってからも「抱っこしてー」と笑顔で駆け寄ってきてくれたりしました。子どもの変化に、お母さんがとても喜んでくださったことも励みになりました。子どもの成長を目にする喜びを心から実感できた経験です。

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