主張を英文で発表して英語力や内容などを競う第12回全国高校英語スピーチコンテスト(全国英語教育研究団体連合会主催)が2月10日、東京都内で行われ、豊田亜美奈さん(静岡・浜松湖南高校1年)が文部科学大臣賞に輝いた。英語で話す力をつけるこつを聞いた。 (文・写真 中田宗孝)

小学生のころの苦い経験から英語力を磨いてきた豊田さん。手にしているのは大会で得たメダル

LGBTQ+がテーマ

制限時間内に、英語で自らの主張を語り掛け、内容や英語力などが審査される。豊田さんは「英語圏に通算1年以上住んでいない」「保護者が英語圏出身ではない」などの条件が課された部門に出場し、日本一となった。

「Accidentally in Love(恋に落ちたら)」と題し、「LGBTQ+(性的マイノリティー)」をテーマにスピーチした。昨夏、政治家のLGBTに関する発言から関心を抱いたという。「身近にゲイやレズビアンの友人がいるのですが、私自身、LGBTQ+の知識が足りないと痛感していたんです」

スピーチには、LGBTQ+の人、そうでない人からの聞き取りで得た意見をバランスよく反映させ、「みんながLGBTQ+への理解を深めてほしいという気持ちを込めた」という。そして、セクシャリティーや個性を尊重する大切さをロマンチックな恋愛模様と絡めて「We are all accidentally in love with someone.(私たちは偶然誰かと恋に落ちるものだから)」と、スピーチを締めくくった。

英会話の勉強法は?

豊田さんは、英語科に所属している。小学生のころに外国人とうまく会話ができなかった悔しい経験をした時から、英語の勉強にのめり込んだ。

英会話のスキルを磨く勉強法として、米国のドラマ「フレンズ」や「ビッグバン★セオリー」などの海外作品を視聴することを勧める。「英語は耳で覚えると習得が早いです。これらの作品は聞き取りやすい英語のせりふなので、まずは日本語字幕付きで視聴した後、英語だけで見てみると良いと思います」

お気に入りの作中のせりふを物まねするのも効果的だとか。「楽しみながら声に出す。私もよく家族の前でディズニー映画のせりふを物まねしてます(笑)」

そのほかにも、クイーンやヴァン・ヘイレンといった洋楽アーティストの歌詞を自分なりに和訳して英単語力を身につけたという。「洋楽を歌うことも大事。歌詞の意味を理解して歌うと、難しい英単語も頭に入ってくるんです」