すぎの・ようすけ 1995年9月18日生まれ。千葉県出身。2015年、ファッション雑誌の専属モデルとして芸能活動を始める。17年、映画「キセキ-あの日のソビト-」で俳優デビュー。映画「居眠り磐音」(5月17日公開)、NHKドラマ10「ミストレス~女たちの秘密~」への出演を控える。

若手人気俳優として注目される杉野遥亮さんに、高校生記者がインタビューした。高校時代はバスケットボール部の活動に力を注いだという。入学してすぐに失恋したほろ苦い恋愛エピソードも赤裸々に語ってくれた。  (取材・芳垣里名、構成・中田宗孝、撮影・幡原裕治)

恋愛に苦い思い出

――バスケットボール部に所属した高校時代、一番の思い出は?

自分のプレーが「何もかもうまくいきすぎる」試合があったんです。集中力が途切れることなく、誰にも負ける気がしなくて、どんな体勢からでもシュートが面白いように何本も決まる。プロのスポーツ選手が「ゾーン」と呼ぶような状態でプレーをできたことが忘れられない思い出です。

――恋愛はどうでしたか。

高校入学早々、小学生のころから片思いをしていた子に告白し、フラれました……。当時、「恋って何? 好きって何?」と、恋愛自体がよく分からなくなってしまったんです。その後、別の方とお付き合いしたのですが、友達から「お前には似合ってないよ」と言われて、別れてしまいました。人の意見に左右される恋愛をした自分が悔しくて、今でも心に引っ掛かっています。そうならないよう、自分や相手の気持ちを大切にできる恋愛をしてください。

遊びも勉強も必要

――私は勉強と遊びの切り替えができずに悩んでいます……。

僕自身も高校時代は勉強を怠けがちだったので気持ちはよく分かります。「将来の夢」のような明確な目標がなくても、こうなりたい、あれをやりたいといった、少し先の自分像を考えていると思うんです。その思いに寄せて行動してみると、勉強も遊びの時間も必要だと気が付き、無理して切り替えようとは思わなくなります。まずは自分を見つめ直してみてください。そこに答えがあると思います。

バスケ経験生かせた

――映画「L♥DK」の演技では何を意識しましたか?

演技プランを作り込まずに撮影に臨みました。相手役の(上白石)萌音ちゃんを前にした時の空気感や、同居部屋の中に立って感じたことを大事にした方が、恋人同士のリアルな雰囲気が出ると思ったからです。恋人への「好き」があふれてしまう顔や、彼女だけにしか見せない表情の演技が自然にできました。

――物語の前半では、バスケをするシーンが描かれていますね。

自分が一生懸命打ち込んできたバスケを仕事で生かせてうれしかったですね。小学生から8年間続けたバスケ経験者の動きは見せられたんじゃないかな。

 

miniQ&A

Q.最近ハマっている食べ物は?

ラーメン店「蒙古タンメン中本」の蒙古タンメン! 最近、取りつかれるように食べてます。

Q.使ってるハンドクリームの匂いは?

かんきつ系です。

Q.最近聴いてる音楽は?

「go!go!vanillas」と「マカロニえんぴつ」を聴いています。

Q.自分の顔で一番気に入っている部分は?

目の下のほくろです。

【取材後記】 勇気もらった

 最初はとても緊張しましたが、杉野さんの笑顔や優しい対応のおかげで緊張も和らぎました。相手の目を真っすぐ見て、どんな質問にも真摯(しんし)に答える姿が印象的でした。

 勉強と遊びの切り替えがなかなかできない私に「自分がしたいことを見つめ直す」や「将来やりたいことを見つける」とアドバイスをくれたことが強く心に残っています。自分のやりたいことや思いの比重を考えて向き合うことで、本当にやりたいことが見つけられるのだと教えていただきました。自分の思いを大切にする姿勢が、今の杉野さんにつながっているのだと思いました。

 取材を通して勇気をもらい、4月からの大学生活や小さい頃からの夢に向かって頑張ろうと改めて思いました。(芳垣)

 

L♥DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。

 秘密の同居生活を送る葵(上白石萌音)と柊聖(杉野遥亮)の高校生カップル。だが、柊聖のいとこの玲苑(横浜流星)に、同居の事実や恋人関係を知られてしまう。柊聖の恋人に葵はふさわしくないと感じた玲苑は、彼女の人柄を共同生活しながらチェックすることに。そして波乱の3人暮らしが始まる。大人気少女漫画を実写映画化。配給:東映。3月21日(木・祝)から全国公開。
©「2019 L♥DK」製作委員会