高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 勉強に集中できるようになる方法は?

A. 勉強だけに専念できる環境を整えよう。

 

気が散るものは目につかない場所に

集中力が続くようにするには、勉強のことだけを考えられる環境を作ることが重要です。スマホやゲーム、マンガなど、気が散る原因になるものは勉強部屋には置かないようにしましょう。これらのものを部屋の外に出すことが難しい場合は、勉強机からなるべく遠い場所に置き、視界に入らないようにします。スマホはできれば電源を切り、友達からのメッセージなどに返信するのは休憩時間だけと決めておいた方がよいでしょう。

ストップウオッチを有効活用

ストップウオッチのタイマーを活用するのも、勉強に集中するには効果的な方法です。最初は15分からスタートし、その間は席を立たずに、勉強だけに専念します。15分間集中できるようになってきたら、20分、30分というように少しずつ計る時間を長くしていきましょう。スマホのタイマー機能を使うと、タイマーを設定するときにSNSやゲームなどに気を取られてしまうこともあるため、ストップウオッチやキッチンタイマーを使うことをおすすめします。

いろいろな場所で勉強してみる

自分の部屋だとついダラダラ過ごしてしまうという人は、学校の図書室やカフェなどで勉強するのも一つの方法です。静かな場所よりも、少し雑音がある場所の方が集中できることもあります。また、2時間続けて勉強すると集中力が続かないという場合でも、学校の図書室で1時間勉強してから帰宅し、自分の部屋でもう1時間机に向かうというように場所を変えると無理なく勉強できるものです。いろいろな場所で勉強してみて、自分が集中できる場所を探してみましょう。

船登惟希(ふなと・よしあき) 東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。