東海大学健康学部の西垣景太先生に、正しいウオーキングやジョギングのやり方を教えてもらった。第8回は、無理なく続けていくためのコツについて紹介する。(構成・写真 小野哲史)

頑張り過ぎない 無理しない

いざジョギングを始めようと思うと、初心者ほど「頑張ろう」という意気込みが強く、それが気負いとなって無理をしてしまう傾向にあります。自分には長すぎる距離や時間、速すぎるペース設定では、苦しいばかりで楽しさを見いだすことは難しいと思います。苦しいだけならまだしも、けがをしてしまっては、健康やストレス解消につながるはずのジョギングの意味がありません。

目的を明確にしよう

大切なのは、長く続けることです。そのためにはまず「何のために走るのか」を明確にしてください。体力をつけたい、ストレスを発散したい、ご飯をおいしく食べたい、夜に気分よく眠りたい、姿勢をよくしたい…目的は自由です。思い通りに走れないときや走ること自体がつらいと感じたときは、この「何のために走るのか」に立ち返ることで、行き詰まった現状を打破できるでしょう。

無理のないペースで

ジョギングは自分のレベルに合わせ、無理なくできる量やペースで始めることが重要です。「今日はちょっと疲れているな」と思ったら、走らずに体を休めることも、翌日以降のモチベーションの維持になります。そうしたジョギングライフに慣れるにしたがって少しずつステップアップしていけば、やがて走ることに楽しさを感じられるようになるはずです。

にしがき・けいた 1981年、東京都生まれ。専門は運動心理学。現在は「運動経験と情動知能」や「幼少期の運動経験」に関する研究を行っている。