スマホを使いすぎると、首にどういう影響が起きるのか。あらい整形外科(千葉)院長の新井貞男先生に聞いた。(山口佳子)

首がまっすぐになる

人間の頭を支える頸椎(けいつい)は緩やかに前方に湾曲しているとされています。スマホを見る時に顔が前に突き出ることで頸椎のカーブが失われ、まっすぐになった状態を「スマホ首(スマホネック)」と呼んでいるようですね。

実は、生まれつき、頸椎の湾曲がない「ストレートネック」の人もいます。ストレートネックは女性に多いとされ、従来、肩こりの原因のひとつであると言われてきました。ですが、最近の論文で、ストレートネックが必ずしも肩こりの原因ではない、との研究成果も発表されました。肩こりのメカニズムは、まだ医学的にも解明されていないことが多いのです。

適度に休憩を取ろう

スマホの使い過ぎで肩がこる原因として考えられるのは、「スマホ首」の状態になることだけでなく、長時間同じ姿勢で使い続ける、同じ距離で目を使いすぎるための眼精疲労など、いろいろな要因が関わっていると思います。

スマホを見る時にも、他の肩こり解消法と同じように、適度に休憩を取り、同じ姿勢を続けないことを心がけましょう。

 

新井貞男先生

(あらい整形外科院長)
あらい・さだお 整形外科の専門医。日本医師会学校保健委員会委員も務める。