勉強法についての悩みに、多くの受験生を合格へと導いてきた各教科の先生がアドバイス。駿台予備学校の世界史科講師の鵜飼恵太先生に答えてもらった。(構成・平野さゆみ)

Q. 論述問題をどうやって勉強すればよいかわかりません。

A. 問題を正確に読んでから書く。書くべき情報を取捨選択しよう。

文章を書くことばかりに気をとられがちですが、書く前にまず、「問題を正確に読み、何を書くことが求められているのか」を把握しましょう。教科書などで重要度が高いとされている用語だからといって、その問題の中でも重要だとは限りません。何を書かなければいけないのか、何を書かなくてよいのかという、情報の取捨選択をしましょう。

その上で、文章を書いていきます。そして、解き終わってもすぐには解答を見ないこと。解答を見てしまうと「考えないから」です。論述問題は、身に付けた知識を整理するためのツールとしても使えます。そのため、解答を見ずにもう一度、今度は教科書や資料集、用語集などで調べながら文章を書いてみましょう。答え合わせはそれからです。

また、ツイッターの字数制限は論述問題の解答力を磨くのに有効なのです。誰かにつぶやくつもりで、読む人に伝わるよう、歴史上の出来事の「原因・内容・結果」について、それぞれ1ツイート=140字にまとめてみるのもよい練習になります。

 
鵜飼恵太先生(駿台予備学校 世界史科講師)
うかい・けいた 歴史上の人物になりきる講義が「つながりがわかる」と好評。駿台では、東大・一橋大の実戦模試の作問や青本(過去問集)の執筆も担当。著書に『大学入試ストーリーでわかる世界史』(KADOKAWA)