高校生に知ってほしい、正しい勉強方法の基本について、家庭教師や塾経営を経て参考書などを多数執筆している船登惟希さんに教えてもらった。(安永美穂)

Q. 定期テスト前の効率的な勉強法は?

 

A. 苦手科目から始め、問題を解きながら理解する。

「問題を解く」形式で勉強しよう

定期テスト対策は2週間前から始め、問題集のテスト範囲の問題がすらすら解けるようになるまで何度も繰り返しましょう。わからないときはノートやプリント、参考書を見直してかまいませんが、必ず「問題を解く」形式で勉強することが大切です。解けなかった問題には2週目、3週目と繰り返し取り組めるように、計画を立てるときは、2週間を「6日(問題集1周目)+4日(2周目)+2日(3周目)+2日(予備日)」に分けるとよいでしょう。

苦手科目ほど早めに着手して

まずは苦手科目の勉強から始め、簡単な参考書を読んでから基本的な問題を解き、わからないときはその場でノートや参考書を見直して解き方を理解しましょう。解けなかった問題は、解けるようになるまで何度も繰り返します。いきなり応用レベルの問題演習から取り組もうとすると、わからなくて後回しにしてしまいがちなので注意が必要です。テスト勉強を始めたばかりの頃に解けなかった問題は、テスト直前になると忘れてしまうこともあるので、テスト前日にもう一度取り組んでおきましょう。

苦手科目がある場合は、定期テストのタイミングでその範囲の苦手を解消しておかないと、入試でもつまずいてしまいます。苦手科目ほど早めに勉強を始め、繰り返し取り組む時間を確保することで、自力で解けるようにしておくことが大切です。

船登惟希(ふなと・よしあき)  東京大学理学部化学科卒業。学習参考書などを多数執筆。著書に「高校一冊目の参考書」(KADOKAWA)、「高校の勉強のトリセツ」(学研プラス)など。