テレビやインターネットでは、次から次へとダイエットの方法を紹介している。心が弱っているときにダイエットに没頭すると、数字にとらわれ、辛さから逃げられるような気分になって、摂食障害に発展しかねない。健康的にやせるにはどうしたらいいのか? 内科医の鈴木眞理先生(政策研究大学院大学教授)に聞いた。(青木美帆)

Q. いろいろなダイエット方法がありますが…お医者さんからみて、健康的にやせる方法はあるのですか?

 

A. 急にやせればリバウンドの恐れ。長期間かけてゆっくり体重を落とそう。

急激に体重を減らすことはできません。なぜなら、急激にやせると脳は必ず「おかしい、異常が起きている」と感じ、体に指令を出します。その結果、リバウンドや体調不良を引き起こしてしまいます。体重を落としていることを「脳に気づかれない」ように、長い期間をかけてゆっくりと体重を落とすことを心がけましょう。例えば「夜8時以降は食べない」「甘い飲み物は飲まない」「階段を使う」といったことを続ければ、1年で3~4キロは簡単にやせられますし、リバウンドせずに長続きするはずです。

 
鈴木眞理先生
内科医。政策研究大学院大学教授。
日本摂食障害協会の理事を務める。