少女向け小説や人気ゲーム「ドラゴンクエスト」のノベライズなど、数多くの作品を世に生み出した久美沙織さんが3月24日、東京で行われた「本のフェス」で高校生対象小説の作り方講座(エブリスタ主催)を行った。参加した高校生記者が報告する。

1組4人、5グループに分かれて、ワークショップを実施。「渋谷の忠犬ハチ公像」などお題が書かれた属性カードを引いて、「ごめんね」や「ありがとう」などを直接使わずにそうした言葉を言う状況を考えて物語を作った。また、目が見えない相手にスクリーンに映った画像をどう説明するか、小道具を使って音や匂いをどう表現するかなど、五感全体を使って表現力を養う練習を行った。

久美さんは「小説は何もない所から生み出すもの。文字にしてどう伝え、どう発展させるかが大切」「話の意外性を引き出す仕掛けや目に見えない状況を表現するには普段自分がやらないことを体験したり、行ったことのない場所に行ったりすると良い」とアドバイスを送った。 (金子瑛奈・3年)

久美さんの話に聞き入る参加者たち