過去最多となる2万件近い作品が寄せられた國學院大學・高校生新聞社主催『第21回全国高校生創作コンテスト』。各賞ならびに学校賞が決定し、2017年12月3日(日)には國學院大學渋谷キャンパスで表彰式が行われた。応募数の詳細と各賞の結果は以下の通り。

【応募総数】
19,290作品
 
短篇小説の部 604作品
 
現代詩の部 1,378作品
 
短歌の部 4,200作品
 
俳句の部 13,108作品

団体賞

文部科学大臣賞
神奈川県立横浜翠嵐高等学校
特別学校賞
福岡県・西日本短期大学附属高等学校
特別学校賞
神奈川県立麻生高等学

 短篇小説の部

最優秀賞
「ハンバーグ爆弾」大貫 瑠香(茨城県立日立北高等学校 3年)
優秀賞
「青を焚く」紀川 晴好(福岡県立福岡講倫館高等学校 3年)
「春の七草」芳岡 未那(山口県立徳山高等学校 3年)
佳作
「感情エネルギーの法則」長谷川 佐和(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 3年)
「椿葉うさぎ」佐藤 朱里(千葉県・国府台女子学院高等部 2年)
「実り」生天目 咲樹(千葉県立東葛飾高等学校 2年)
「泳げない人」中庭 里沙(大阪府立岸和田高等学校 2年)
「ナナコ」白石 明代(熊本県立御船高等学校 1年)
入選
「今日僕は傘を忘れたことになっている。」村田 菜月(東京都・朋優学院高等学校 2年)
「マカロン・トイレットペーパーのロマンス」髙橋 芽意(千葉県・麗澤高等学校 1年)
「願いの石」岩木 ひより(長崎県・聖和女子学院高等学校 3年)
「緑色の日記」坪井 元春(岡山県・津山工業高等専門学校 2年)
「ストライキ」児浦 利幸(東京都・海城高等学校 2年)
「カッター」草刈 邑依(青森県立弘前高等学校 2年)
「モルモット」原田 真緒(福岡県立明善高等学校 2年)
「彼岸花の追憶」松原 芽衣(富山県立富山高等学校 3年)
「STAGE」渡邉 奈緒(宮城県・常盤木学園高等学校 3年)
「三分間」梶 智暁(東京都・クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス 2年)

現代詩の部

最優秀賞
「道端に枯れた花」丸山 優月(神奈川県立麻生高等学校 2年)
優秀賞
「辞書を引く」伊集院 亜衣(神奈川県立横浜翠嵐高等学校 2年)
「クレイハートの臨床試験」山﨑 早恵(神奈川県立麻生高等学校 3年)
佳作
「時間」関谷 実咲(神奈川県立麻生高等学校 2年)
「女の子」金森 悠夏(宮城県・聖ウルスラ学院英智高等学校 3年)
「The West Exit.(西口)」加藤 優奈(埼玉県立鴻巣高等学校 2年)
「雨の日」宇草 和弥(香川県立観音寺第一高等学校 2年)
「虚偽の申告」原 唯菜(神奈川県立横浜翠嵐高等学校 3年)
入選
「昼夜と電車」栁田 琴音(埼玉県立深谷商業高等学校 1年)
「意識」沖村 南美(群馬県立桐生女子高等学校 1年)
「十分(或いは放課後)」山野 あやね(奈良県立奈良北高等学校 3年)
「海と人間」小野木 葉月(長野県諏訪清陵高等学校 3年)
「そして私は制服を着る」村松 苗青(神奈川県立麻生高等学校 3年)
「慈悲深き希望論」川嶋 美沙希(神奈川県立麻生高等学校 2年)
「僕には聞こえない」小村 瑠菜(神奈川県立麻生高等学校 2年)
「色鉛筆のはぐれ者」矢田 安侑子(神奈川県立麻生高等学校 2年)
「画面の向こう」内山 綾(東京都・麹町学園女子高等学校 2年)
「ごんご」石井 琢朗(岡山県・津山工業高等専門学校 2年)

短歌の部

最優秀賞
語り継ぐ過去の過ち惨劇を兵器が朽ちて花宿るまで
 桐生 莉緒(東京都立日比谷高等学校 1年)
優秀賞
一画を足せば「辛」さは「幸」せにそうだと信じて踏み出す一歩
 滝澤 昴希(埼玉県立伊奈学園総合高等学校 2年)
私の名忘れた祖母の手を握り「大好きだよ」と小声で伝える
 鶴本 彩花(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)
佳作
幼くして逝きたる兄の墓参り合掌解かぬ母の暮れゆく
 黒田 陽嵩(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)
人々は四角の画面見続けて人間らしさ捨てたみたいだ
 安村 玲美(神奈川県・聖ヨゼフ学園高等学校 3年)
人型のロボットあふるる近未来涙腺あれば多分人間
 岸本 恵美(大分県立爽風館高等学校)
「おかえり」と家族の帰りを永久(とわ)に待つ割れた鏡の幼き手形
 髙草木 佑弥(群馬県立太田高等学校 1年)
朝7時掛け声響く光る海ライフセーバー気合いを入れる
 保田 千奈(千葉県立安房高等学校 2年)
入選
人々はつながり合って生きている結び合わせた星座のように
 黒川 琴音(千葉県立安房高等学校 2年)
帰宅して母の部屋から聞こえてるミシンの音に心やすらぐ
 土屋 文彦(岡山県立岡山城東高等学校 2年)
忘れない忘れぬようにくり返し原爆の歌今年も歌う
 唐澤 智行(東京都・クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス2年)
校舎を出て初めて気付く時雨には僕の心が溶けていたんだ
 廣井 陽一(沖縄県立真和志高等学校1年)
ラムネ瓶閉じ込められたビー玉は君の瞳に少し似ていた
 駒谷 遥也(大阪市立咲くやこの花高等学校 3年)
代替品なんてないからその命悔いのないようもっと輝け
 南 花瑠乃(埼玉県立浦和第一女子高等学校 1年)
家の中思わぬ所にそよ風が涼しむ場所は猫に教わる
 加瀬 詩織(千葉県立安房高等学校 2年)
祖母の家泊まりに行ったお正月布団の厚さは愛の大きさ
 辻 菜々子(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)※「辻」は点1つ
見えないとこで汗流す人を尊敬する世界は貴方らに支えられてる
 千味 祐人(埼玉県立上尾南高等学校 3年)
震災後七年ぶりの海開きみんなの笑顔は平和の象徴
 高橋 凜(宮城県・常盤木学園高等学校 1年)

俳句の部

最優秀賞
月涼しまだ履き慣れぬ下駄の音
 山下 茜莉(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)
優秀賞
故郷に悪友ひとり鳥渡る
 長澤 大我(青森県立七戸高等学校 3年)
南風頬張るシャツが向かう海
 原田 千寿(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)
佳作
晩夏光夢に到達する速さ
 松澤 茉奈(埼玉県立上尾南高等学校 3年)
来るのなら雪も一緒に連れて来い
 河野 伊吹(鹿児島県・ラ・サール高等学校 1年)
天を撃つ竹の大砲どんど焼き
 内野 有咲(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)
夏の夜の螺鈿さざめく琵琶の音
 白井 翔(茨城県・常総学院高等学校 2年)
桜さく一本道を一人行く
 岩見 優志(埼玉県・慶應義塾志木高等学校 2年)
入選
二塁手の守備位置深し獺祭忌
 村上 瑛(岩手県立水沢高等学校 3年)
十薬の匂いのように刺さる恋
 大橋 愛香(愛知県立幸田高等学校 1年)
亀といて声の聞きたし白日傘
 吉本 沙生(京都府・同志社国際高等学校 3年)※「吉」は土に口
雨つぶの音静々と若草へ
 北村 祐(東京都・安田学園高等学校 1年)
子どもらの歌声響け原爆忌
 福田 星来(長崎県・純心女子高等学校 1年)
蝉の目は輝いており死してなお
 菅原 はなめ(岩手県立水沢高等学校 3年)
スパイクの砂を払ひて晩夏光
 松田 将吾(岐阜県立吉城高等学校 1年)
透かし彫りの海月が浮かぶバケツかな
 町田 萌絵(神奈川県立麻生高等学校 2年)
吹き抜けにホルンが響く夏休み
 宮本 舶(東京都・芝高等学校 3年)
向日葵や真っ直ぐな目で君に向かう
 江﨑 美結(福岡県・西日本短期大学附属高等学校 3年)