第41回全国高校総合文化祭(みやぎ総文)の日本音楽部門で文化庁長官賞を受賞したのは宮城・佐沼高校箏曲部。同部の全国高総文祭への出場は今回で16回目となる。大会では箏二重奏曲「虹」を部長の門田亜子さん(2年)と阿部桃子さん(1年)の2人で演奏した。(中田宗孝)

 

表現力豊かな箏二重奏を披露した宮城・佐沼高校箏曲部の2人(8月26日、東京・国立劇場。幡原裕治撮影)

一音一音ずれないよう念入りに練習

「虹」は異なる2つの曲を同時に演奏することで完成する楽曲で、門田さんが古典曲「乱(みだれ)」を弾き、阿部さんは「乱」の旋律に変化をもたらせる楽曲「虹」のパートを担当した。「曲の中ではリズムがゆっくりになる部分があり、そこは私たち2人の演奏が一音、一音ずれないように合わせていかないと楽曲の魅力が伝わりません。ですので、その箇所は念入りに練習しました」(門田さん)

昨年の部員は門田さんだけだったため、昨年行われた県大会は1人で出場し全国高総文祭出場を決めた。今年4月に阿部さん含む4人の新入部員が入部し、部の活気を取り戻したという。

門田さんと阿部さんは同じ中学校出身で、中学の箏曲部で一緒に活動してきた旧知の仲だ。難易度の高い楽曲だったが、毎日の厳しい練習を2人で乗り越えてきた成果が実を結んだ。

部長の門田亜子さん(右)と阿部桃子さん(中田宗孝撮影)