田中美南(神奈川・百合丘3年、日テレ・ベレーザ) 土光真代(東京・成立学園1年、日テレ・ベレーザ)

サッカーのU- 20(20歳以下)女子W杯で、史上初の銅メダルを獲得したヤングなでしこ(U-20日本女子代表)。高校生で代表入りしたFW田中美南=神奈川・宮前平中出身=とDF土光真代=埼玉・戸田中出身=はW杯の経験を生かし、なでしこリーグで奮闘を続けている。(小野哲史)

ヤングなでしこは準決勝でドイツに0-3で敗れたものの、3位決定戦でナイジェリアを相手に2-1で勝利を収め、初の銅メダルに輝いた。田中は準々決勝の韓国戦で勝ち越しゴールをアシストするなど、献身的な動きで攻守において活躍を見せた。土光はチーム最年少ながら全試合にフル出場し、最終ラインの要として体を張ったプレーをみせた。 ただ、「まだまだ力が足りない」と口をそろえる2人は、満足感や充実感に浸ってなどいない。

2人は同じチームに所属し、代表でも活動を共にする。土光は田中を「スピードもテクニックもある。相手チームにいたら一番嫌なタイプの選手です」と評し、田中は土光について「裏を取ろうとする相手に強い」と話す。土光がU-20に初招集された時、年上の田中は「自分にはU-17女子W杯に出場した経験もある。初招集の真代を支えてあげたい」と土光を気遣った。

今後に向けて、土光が「少しでも多く試合に出られるようにアピールしたい」と意気込めば、田中は「スペースがない状況で、いかに自分のプレーができるかが課題」と冷静に自身を分析している。将来の夢は共に「なでしこジャパンに入ること」。毎日の厳しい練習は、五輪やW杯で大輪の花を咲かせるためにある。

たなか・みな
1994 年4 月28 日、タイ生まれ。ポジションはFW。2010 年、U -17 女子W杯で3試合に出場し1得点。11 年、なでしこリーグ初出場で初得点を挙げ、今季の開幕戦でも途中出場でゴールを決めた。161㌢、52㌔。
どこう・まよ
1996 年5 月3日、埼玉県生まれ。ポジションはDF。2011 年、A FC U -16 女子選手権で優勝。12年、下部組織から日テレ・ベレーザに昇格し、開幕戦でスタメン出場を果たした。163㌢、48㌔。